【文スト】一般人の中原です

兄の心配事 ページ8

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中也Side



目が覚めたら家に帰っていた。

昨日、広津達と飲んでいたのは覚えているが……





……何時、どうやって帰って来たのかさっぱり覚えていない。





Aの話から、どうやら広津に運ばれて来た様だ。









……しかも、酔った勢いで、俺はとんでもない事を口走っていた。









元々俺とAは声色が似ているので、忠実に再現された時は戦慄した。









心臓に悪い…………胃もキリキリ痛い。









「やぁ中原君。顔色が悪そうだが大丈夫かね？」



「あぁ広津……昨日は悪い。上手く誤魔化してくれたみたいだな」



「君の弟君の事は聞き及んでいるよ。事情を知らない者に此方側を干渉するのは酷だからね」









そうだ。

俺がやっている事がどんな物なのか、弟に知られてはいけない。





数え切れない人間を、この手で殺めて来た。





汚れっちまった本当の俺を知った時、Aはどんな顔をするだろうか。





犯罪者の俺をどう思うだろうか。





そんな事を考えていると、二日酔いでガンガンする頭と、キリキリする胃が同時に痛んだ。



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