【文スト】一般人の中原です

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探偵社へ訪れ他の社員へと説明をした。





「太宰が触れても戻らないとなると、異能ではないのか？」



「異能者本人に触れないと解除されないか、また別の要因か」



「それにしても、Aさん、結構美人さんですよねっ！」





賢治の発言に、社員数人は頷いた。

約一名、太宰だけが複雑な表情を浮かべる。





「くっ……あの蛞蝓に似てさえいなければっ」



「何故お前が悔しがる」



「ところで、A君は？」





敦が事務所内を見渡すが、Aの姿は無かった。





「あーっとそれが……」





すると、申し訳なさそうに谷崎が手を挙げた。









「さっき、ナオミと与謝野先生が連れて行っちゃって」





「「……え」」









その時、事務所のドアが開いた。





「お待たせしましたわっ！」





生き生きとしたナオミが現れた。

その後ろから、若干疲れが表情をしたAが入って来た。









――何故か、女給服で。









((……に、似合ってるっ))



「とっても素敵ですわっ！ Aさんっ！」



「可愛い」



「髪はもっとこうした方は良くないかい？」





完全に着せ替え人形にされているA。









「A君、こっち向いて」









名前を呼ばれてAが顔を上げると、パシャリとシャッター音。

その先には、携帯電話を構えた太宰が居た。





『太宰さん、何して……それ俺のケータイ』



「送信っと」



『え、ちょっと何送信って、何処に』





嫌な予感がしてAが太宰に近付いた瞬間、Aの電話が鳴った。



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