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作家先生、試す。 ページ10

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太宰Side


何時もの様に寝そべって本を読んでいた時だった。





「ぐえっ!」





突然腹部を圧迫され、潰れた蛙の様な声を出した。

視線を向ければ、癖のある赤毛が見えた。





『ん? 何か下に……っ! わぁぁぁっ!』



私の上に座る女性――小説家のA先生は、慌てて私の上から退いた。



『ご、ごごご御免なさいっ太宰君っ!』



「……先生、私に恨みでも?」



『めめめ滅相もございませんっ! ホントわざとではないんですっ!』



弁解するA先生の慌て様が面白くて、思わずクスッと笑った。

そう云えば、前回彼女が来た時も下敷きにされたような。

探偵社の着地点がこのソファーなのだろうか。



「冗談ですよ。それより今日はどうしました? 確か、今日乱歩さんは出掛けていますよ?」

『あ、いえ、今日は取材で外に出掛けていまして』

「取材?」



『まぁ、只の人間観察と云うか、気分転換と云うか……運動不足解消、と云うか……』



最後の言葉は顔を逸らして口篭るようにぼそぼそと呟いた。




『ずっと部屋に篭り切りは不健康だと亀さんから云われ……

 渋っていたら熊さんに連絡すると脅され……

 仕方なく外に出たのは良いけど、根っからのインドア派の私には、どうも辛くて……』



「……詰まる所、探偵社に非難して来たと?」



『……め、面目ない。暫くしたら帰ります……ん?』



A先生はふと足元に転がる本に目が留まる。

それを拾い表紙を見詰めた。





私の愛読書「完 全 自 殺 読 本」である。



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(プロフ) - 36ページ 2ヶ所ほど 』が 》になっていたところあります。 (2021年5月20日 19時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
雪代 - めちゃめちゃ好きです…!!もうなんか乱歩さんが主人公ちゃんが可愛くて可愛くて…!!応援しております!m(_ _)m (2018年9月30日 22時) (レス) id: bf2f1ee446 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 乱歩さん……私を殺さないでください…。大好きです (2018年9月17日 21時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - 乱歩さん可愛!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2018年8月29日 15時) (レス) id: c7e146b978 (このIDを非表示/違反報告)
ひにゃたこ - 面白すぎて敬語が抜けそうです←関係ない。更新頑張って下さいっ! (2018年8月17日 9時) (レス) id: 3f5d227eff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2018年7月29日 22時

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