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まさか乱歩君達が来ているなんて思わなかった。
亀さんの話によると、どうやら探偵の仕事で、
今回出席する受賞パーティーの来賓を調査するらしい。
だから三人とも正装していたのか。
普段と雰囲気が違っていて一瞬誰かと思った。
太宰君は相変わらずだったけど。
敦君は少しぎこちなかったかな。
それと、乱歩君は大人っぽく見えて……。
『……格好良かったな』
「? 先生、何か云いました?」
『っ! い、いえっ!』
やばいやばい。
声に出てた。
「やぁ亀山君」
その時、一人の男性が亀さんに話し掛けて来た。
亀さんはその人を見て、ビシッと背筋を伸ばした。
「あっ! 花立さん、お久し振りです!」
花立と呼ばれた男性は亀さんの肩をバシバシ叩いて挨拶をした。
「どうだい新人担当君! 作家先生に締め切りで振り回されているかい?」
ぐさっと思い当たる節があり、軽く顔を逸らす。
「――おや? 此方のお嬢さんは何方かな?」
「あ、ご紹介します! 僕が担当しています、壱原綴先生です」
『は、初めまして』
突然紹介されて、ぎこちなく挨拶をする。
すると、花立さんは目を輝かせた。
「何と! あの有名な推理作家の壱原先生ですかっ!? いやはや、お逢い出来て光栄だ!」
『そ、そんな大袈裟ですよ』
「何だい亀山君、君って奴は……羨ましいじゃあないか。こんな美人な作家先生の担当になるだなんて」
花立さんが再び亀さんの背中をバシバシ叩いた。
「しかし気を付け給えよ、壱原先生。君みたいな女性は何かと狙われ易い。男は皆狼だ……まぁ私もだけどね、何てなっ! はっはっはっ!」
『あ、あはは……』
助けて、亀さん。
真面に会話が出来ないよぉ〜。
視線だけ向けると、「えへへ」と笑いが返って来た。
「えへへ」じゃないよ、亀さん。
困っているの、私っ!
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麗(プロフ) - 36ページ 2ヶ所ほど 』が 》になっていたところあります。 (2021年5月20日 19時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
雪代 - めちゃめちゃ好きです…!!もうなんか乱歩さんが主人公ちゃんが可愛くて可愛くて…!!応援しております!m(_ _)m (2018年9月30日 22時) (レス) id: bf2f1ee446 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 乱歩さん……私を殺さないでください…。大好きです (2018年9月17日 21時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - 乱歩さん可愛!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2018年8月29日 15時) (レス) id: c7e146b978 (このIDを非表示/違反報告)
ひにゃたこ - 面白すぎて敬語が抜けそうです←関係ない。更新頑張って下さいっ! (2018年8月17日 9時) (レス) id: 3f5d227eff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2018年7月29日 22時