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異能特務課 ページ6

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指定された喫茶店に到着すると、

さっきウチが全力で逃げた眼鏡の人――坂口安吾さんが待っていた。



「やぁ、先刻振りだね、安吾」



にこやかに手を振って安吾さんに近付く太宰さん。

それを見て、安吾さんの近くに控えていた二人が前に出る。

男の人は懐に手を入れて、女の人は腰の刀に手を掛けた。



もの凄い警戒されてるよ、太宰さん。

何やらかしたの?



警戒している二人を安吾さんは止めて席を外す様に云った。

二人は大人しく店の外へ出て行った。



「太宰君、申し訳ないのですが、Aさんと二人で話をしたいのです」

「私が居ては不都合な話なのかい?」

「彼女自身の意思を尊重する為です」



きっぱりと安吾さんが云えば、見るからに不服そうな顔をする太宰さん。

一瞬して場の雰囲気が険悪に……。

あわぁ……この二人も仲悪いのか?



そんな太宰さんの袖を摘まんで引っ張る。



『太宰さん、ウチは大丈夫だから』

「……仕方ないねぇ」



太宰さんは肩を竦めて溜息を吐いた。



「あ、そうだ。折角だし何か好きな物を注文したまえ。どうせ安吾の奢りだろうから」

『分かった。太宰さんは外で待っててよ? 入水しに行っちゃ駄目だからね!』



ウチがそう云うと、太宰さんは苦笑した。

「行かないよ」と云ってウチの頭にポンッと手を置いた。



その後、素直に太宰さんは店を出ていた。

それを見送ってから、ウチは安吾さんに向き直る。



「先刻は突然声を掛けてしまい申し訳ありません。

 ――改めて、僕は内務省異能特務課の坂口安吾と申します」



丁寧に自己紹介をされて、テーブル席にそれぞれ着いた。



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はるか(プロフ) - すみません、リクエストお願いします。何でもいいのでネコ科の動物に乗って夢主が、爆走するのを書いてもらえればうれしいです。よろしくお願いします。 (2018年6月20日 0時) (レス) id: 2bc02ca7fa (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - すみません、少し思いついたのでリクエストさせていただきます!夢主ちゃんと鏡花ちゃんが兎達とふれあってるほのぼのしたお話を書いていただきたいです!よければよろしくお願いします! (2018年6月17日 7時) (レス) id: 8afcf3da14 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - RANAさん» 創作出来ました。リクありがとうございます! (2018年6月17日 0時) (レス) id: 1f1c692189 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - 最新話みました!!めちゃめちゃ面白くて大好きです!!ありがとうございます!これからも頑張ってください! (2018年6月16日 23時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
愛子(プロフ) - 蛞蝓さんで吹き出しました(笑)面白いです。更新頑張って下さい!応援してます。 (2018年5月23日 10時) (レス) id: 1d139961bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2018年4月22日 23時

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