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入れ替わっている時は、間違えられても何も感じない。
入れ替わっていない時でさえ、間違えられる事は良くある。
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「太宰さん」
唐突に掛けられた声は恐らく自分を呼んでいる。
また間違ったな、そう思って振り向けば、知らない少年が立って居た。
病弱そうな青白い顔に、色素が抜けた毛先。
目の前の少年をじっと見て、覚えがないので僕は口を開いた。
「君、誰?」
少年は目を見開いて硬直した。
そんな顔をされてもこっちだって困る。
何か云いた気に口をはくはくさせていたが、音を発する事は無かった。
幾ら待っても返答が来ないので、僕は構わず背を向けて歩き出した。
瞬間、後ろから殺気が飛んで来た。
左手を突き出せば、目の前に大口を開けた黒い獣が迫っていた。
それは左手に触れた瞬間消え失せた。
「っ!? 異能力がっ」
黒い外套から出した獣が消え、少年は驚愕し声を上げていた。
どうやらこの少年は異能力者の様だ。
何故ポートマフィアのビルに居るのか。
いや、そんな事はどうでも良い。
「――今、僕を殺そうとしたの?」
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ネコぱふぇ(プロフ) - 光華さん» 率直な感想ありがとうございます。 (2020年10月31日 22時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - もうほんと、最高!! (2020年10月31日 6時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - マナさん» ありがとうございます。 (2020年10月22日 17時) (レス) id: f468936552 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - すごく…タイプです… (2020年10月22日 16時) (レス) id: da5e25c6ab (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - 紅寧さん» 黒の時代の太宰を更に拗らせたドSです。とことん他人を虐めるのでどうぞよろしくお願いします。 (2020年10月12日 21時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2020年9月26日 23時