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同じ場に居た与謝野と賢治、それから監視映像を見ていた社長は、津島を見て驚愕していた。
「本当に、太宰と双子なんだねぇ」
「だから何? 社員の兄弟だからって優しくしてくれるのかい?」
意地の悪い笑みを浮かべ、今度は巨大な黒犬を二頭出現させた。
「答えよ、ポートマフィアの特使」
その時、社長の声が聞こえた。
「確かに探偵社が組合をくじけば、貴兄らは労せずして敵の力を削げる。あわよくば探偵社と組合の共倒れを狙う策も筋が通る」
「だが、お宅にも損はない、だろ?」
「その話が本当ならばな」
そこで社長が乱歩に指示をした。
乱歩はやれやれと眼鏡を掛けた。
「何を隠している?」
「……何も」
「この件で、ポートマフィアはどう動く?」
その問いに、中也がニヤリと笑った。
「動くまでもねぇよ」
「っ!! ……成程ね、そういう事か」
中也の言葉に乱歩が気付く。
「組合は僕達と同じように、罠を疑った筈だ。しかし、彼らは食い付いた……あまりにも餌が魅力的だったからだ。何で組合を釣った?」
「……ふふっ」
津島は楽し気に笑った。
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ネコぱふぇ(プロフ) - 光華さん» 率直な感想ありがとうございます。 (2020年10月31日 22時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - もうほんと、最高!! (2020年10月31日 6時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - マナさん» ありがとうございます。 (2020年10月22日 17時) (レス) id: f468936552 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - すごく…タイプです… (2020年10月22日 16時) (レス) id: da5e25c6ab (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - 紅寧さん» 黒の時代の太宰を更に拗らせたドSです。とことん他人を虐めるのでどうぞよろしくお願いします。 (2020年10月12日 21時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2020年9月26日 23時