10 ページ12
.
敦Side
驚いて彼の名前を呼んだ。
すると、向こうから歩いて来る彼は、ニッコリと笑って手を挙げた。
「何処に行ってたんですかっ!? 突然居なくなって、心配したんですよ?」
慌てて駆け寄ろうとすると、鏡花ちゃんがいきなり腕を掴んで引いた。
足を止めて振り向けば、鏡花ちゃんは体を震わせていた。
太宰さんを真っ直ぐ見て、震えながら唇を動かした。
「違うっ……あの人はっ――」
その時、僕の肩に大きな黒い犬が喰らい付いた。
「がっ……」
激痛が襲い、慌てて虎の腕で黒犬を薙ぎ払う。
しかし、何処から湧いて出て来たのか、数匹の黒犬が僕を取り囲まれた。
一斉に襲い掛かって来た黒犬が体のあちこちに噛み付いた。
倒れそうになるが足を踏ん張りどうにか持ち堪える。
「流石は人虎。タフネスだねぇ。まだ立って居れるなんて」
「っ!?」
感心した様に目の前に立つ太宰さんが云った。
「太宰さん、何で……」
どうしてこの状況で、そんなに楽しそうに僕を見ているんだ。
.
345人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ネコぱふぇ(プロフ) - 光華さん» 率直な感想ありがとうございます。 (2020年10月31日 22時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - もうほんと、最高!! (2020年10月31日 6時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - マナさん» ありがとうございます。 (2020年10月22日 17時) (レス) id: f468936552 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - すごく…タイプです… (2020年10月22日 16時) (レス) id: da5e25c6ab (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - 紅寧さん» 黒の時代の太宰を更に拗らせたドSです。とことん他人を虐めるのでどうぞよろしくお願いします。 (2020年10月12日 21時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2020年9月26日 23時