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《A〜お腹減った》
《ご飯おくれ》
ご飯を催促して来る二匹。
そうは云われてもご飯が何処にあるか分からない。
『ご飯って何処に置いてあるの?』
《そこの棚の一番下》
《何時もヒノが置くから引っ張り出してるよ》
そう云われて棚の一番下の戸を開けると、奥にドッグフードがあった。
袋を引っ張り出していると、部屋に日野さんが来た。
「あ、ゲージに入れるとこまでやってくれたの? ありがとう」
『うん。あ、日野さん、この子等お腹減ったみたいだからご飯あげても良い?』
「良いよ……あれ? ドッグフードの場所良く分かったね」
『あぁ、二匹に教えて貰ったんだよ』
ウチがそう云うと日野さんが目を丸くして驚いた。
「凄いね。まるで本当に言葉が分かっているみたいだ。さっきも犬達を説得していたみたいだったし」
まぁ実際、言葉が分かるのだけれど。
お皿にドッグフードを出してそれぞれゲージに入れる。
二匹はガツガツと食べるをのしゃがんで眺める。
「それにしても、Aちゃんが居なくなったって聞いて驚いたよ。突然家出なんてするから、心配したんだよ?」
『あぁまぁ、あの時はホント勢いだった、から……』
日野さんの言葉に答えながら、ふと云い掛けた言葉を飲み込む。
ゆっくり立ち上がって日野さんを見る。
机の前に立って医療器具を扱っている背中が見えた。
『……ねぇ、日野さん?』
「ん? 何だい?」
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『――ウチが家出したって、誰から聞いたの?』
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夜廻(プロフ) - 続編待ってました!無理しないで、頑張って下さい!!!! (2018年3月25日 18時) (レス) id: 44c5ec9c50 (このIDを非表示/違反報告)
ノア@情緒不安定(プロフ) - ちぃちゃんの性格が好き。 (2018年3月17日 16時) (レス) id: b6e0dc5b12 (このIDを非表示/違反報告)
高杉アヤ(プロフ) - 何この作者神かよ女神かよ!!(←羨まし過ぎて逆に尊敬してる奴) (2018年2月19日 21時) (レス) id: bdc5f38589 (このIDを非表示/違反報告)
sakaruma1031(プロフ) - とても、面白いです。続きが気になります! (2018年2月18日 11時) (レス) id: 7de756cf73 (このIDを非表示/違反報告)
ヨッシー(プロフ) - やつがれえええええ!良くやった!ひぐっちゃんおめでとう! (2018年2月7日 19時) (レス) id: 71a49373db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2018年1月19日 23時