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流石に困って動けないでいる国木田が哀れに思ったのか、太宰が柴田の手を取り自分に引き寄せる。



「国木田君はこの後予定があるから、食事なら私とご一緒しませんか?」



太宰が誘ってみると、柴田は嬉しそうに微笑んだ。



「嬉しいですわ! そう云って頂ける殿方は嫌いではないですよ!」



そう云って太宰の首の後ろに手を回し、体を密着させた。

両者の顔が急接近して、見ていた国木田が慌てる。



流石の太宰も目を丸くする。



「おい! こんな所で、は、破廉恥だぞっ!」

「なかなか積極的ですねぇ、柴田さん。食事の後私と心中しませんか?」

「お前も乗り気になるなっ!」









『――何してんの? ちぃちゃん』









声がしてそちらを見れば、呆れた顔をしたAと、顔を赤らめて視線を逸らす敦が立って居た。



すると、太宰に密着していた柴田が、Aを見た途端太宰から手を放した。





「いやぁ〜ん! Aちゃぁぁぁんっ!!」



『うわっちょっ! ぐえぇっ』





勢い良く走り出し、Aに飛び込む様に抱き着いた。

Aは苦しそうに顔を歪ませる。



「もう! 最近全然会えなくて寂しかったぁ〜! 何処行ってたのよぉ〜? 心配したんだからぁ〜!」



突然性格がガラリと変わり、猫なで声でAに頬擦りする。

時折頬に接吻をしたりとデレデレ状態だった。



『い、色々事情があって……ちょっと苦しい、退いて』

「いやぁ〜Aちゃん、ひっどぉい〜」



頬擦りされているAが柴田を押し退けて離れる。

すると、柴田はAの隣に居た敦と目が合う。



「あらやだぁ〜この子可愛い〜! Aちゃんのお友達?」

「えっあ、あのっ……」



頬をつぅっと指で撫でられ、顔を真っ赤にする敦。



「顔が林檎みたいに真っ赤よ? うふふ可愛い〜……お姉さんとイイ事する?」

「あわわわわぁっ!!」



柴田に迫られ耐えられなくなり、慌てて逃げる敦。



「良かったねぇ〜敦君」

「何がっ!?」

「お、おいA……この女性と知り合いか?」

『え、あぁうん。ちぃちゃんは――』





「初めましてぇ! 有泉智里で〜すっ! ちぃちゃんって呼んでねっ!」



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夜廻(プロフ) - 続編待ってました!無理しないで、頑張って下さい!!!! (2018年3月25日 18時) (レス) id: 44c5ec9c50 (このIDを非表示/違反報告)
ノア@情緒不安定(プロフ) - ちぃちゃんの性格が好き。 (2018年3月17日 16時) (レス) id: b6e0dc5b12 (このIDを非表示/違反報告)
高杉アヤ(プロフ) - 何この作者神かよ女神かよ!!(←羨まし過ぎて逆に尊敬してる奴) (2018年2月19日 21時) (レス) id: bdc5f38589 (このIDを非表示/違反報告)
sakaruma1031(プロフ) - とても、面白いです。続きが気になります! (2018年2月18日 11時) (レス) id: 7de756cf73 (このIDを非表示/違反報告)
ヨッシー(プロフ) - やつがれえええええ!良くやった!ひぐっちゃんおめでとう! (2018年2月7日 19時) (レス) id: 71a49373db (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2018年1月19日 23時

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