【文スト】噂の野良猫娘 ２

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部屋を飛び出して暗い通路を走る。



一体この建物は何なんだ。



通路が入り組んでて良く分からない。



走っているとＴ字路にぶつかった。



『はぁ、はぁ……どっち？』



お姉さんに尋ねるが、首を横に振られた。



「女と餓鬼が逃げたぞっ！」

「逃がすなっ！ 捜せっ！」



後ろの方から男達の声が聞こえて来る。



早く先に進まないと……。





《Aッ！ こっちだ！》



声がする方を見ると、鼠が一匹地面に居た。



あの大群の中の一匹の様だ。



鼠は此方を見上げて左の通路を走って行った。



『お姉さん！ こっち！』



お姉さんの手を引っ張り左の通路を進む。





《こっちだ、こっち！》


《走れ、走れ！》


《もう少しだよ！》





あちこちから声がして、指示された通り通路を進んで行く。



「っ……当てがあって、走ってますよね！？」



後ろに続くお姉さんが、少し不安になってウチに声を掛ける。



『分かんないけど！ 皆がこっちだって云ってる！』



今は鼠達を信用するしかない。









暫く走っていると、外から光が射し込むドアが先に見えた。





ドアノブに手を伸ばし勢い良く回して開いた。



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