不測の事態 ページ27
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数分後。
モニターに映っていた三輪さんが電話を出た瞬間、地面に倒れてしまった。
「あーあ、寝ちゃった」
『もしかして、狗巻さんの呪言でしょうか？』
電話ごしに言われたら回避が難しい。
それを見ていた歌姫先生が立ち上がった。
「私、ちょっと行って来る」
「え？」
「呪霊がうろついてる森に放置できないでしょ」
一番強い呪霊で２級。
無防備な三輪さんが心配だ。
「そうさの。三輪が心配じゃ。早う行ってやれ」
楽巖寺学長も行くよう促した。
その瞬間、壁の呪符が全て赤く燃えた。
『え？』
「ゲーム終了？ しかも全部赤色」
『一度に、全部燃えましたよ？』
「妙だな。烏たちが何も見ていない」
冥さんの言う通り、先程まで映っていたモニターが全て真っ暗になっていた。
「GTGの生徒達が祓ったって言いたいところだけど」
「未登録の呪力でも札は赤く燃える」
「外部の人間……侵入者って事ですか？」
「天元様の結界が機能してないってこと？」
「外部であろうと内部であろうと、不測の事態に変わりあるまい」
不測の事態。
何も分からない状況の中。
私は背筋が冷たくなる感覚を覚えた。
「俺は天元様の所に。悟は楽巖寺学長と学生の保護を。冥はここで、エリア内の学生の位置を特定。悟たちに逐一報告してくれ」
「委細承知。賞与、期待してますよ」
「ほらお爺ちゃん、散歩の時間ですよ。昼ご飯はさっき食べたでしょ」
五条先生は手を叩いて楽巖寺学長へ言った煽った。
それには一切無視で、先生達は各自動き始めた。
私はどうしたら良いか。
何かしなければ……でも、何が出来るのか。
焦りと不安でバクバク鳴る自分の心臓の音が聞こえる。
すると、ポンッと頭に重みが乗っかった。
五条先生の手が乗っかり、私の顔を覗き込む様に身を屈めた。
「A、空間把握の応用編だ」
『空間把握』
「ここで冥さんと一緒に、エリア内を見てほしい」
エリア内となると、かなりの範囲。
ここまで広い範囲を見た事はないけど――。
『はいっ！』
――迷っている暇はない。
私が勢い良く返事をすると、五条先生は満足気に頷いた。
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かさ(プロフ) - コメント失礼します！このお話めっちゃ大好きです！！何回も読み返してしまいます、、。更新頑張ってください！ (2022年7月2日 11時) (
レス) @page37 id: 82f5c86142 (このIDを非表示/違反報告)
ケコ - 続きが気になります！更新楽しみに待ってます！ (2022年6月20日 2時) (レス) @page37 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
パルフェ - ねこパフェさんこの間自分の話書いてくれてありがとうございますシリアスの話になってごめなさいいつも (2021年7月10日 9時) (レス) id: 7c4a754810 (このIDを非表示/違反報告)
陽南(プロフ) - 早くにすいません！陽南です！リク叶えてくれてありがとうございました！ロリ妹ちゃんも脹相も可愛くて…余計に脹相好きになりました！面白いものをほんとにありがとうございました！ (2021年5月28日 4時) (レス) id: 14268cddd3 (このIDを非表示/違反報告)
藤色ライラック(プロフ) - 脹相の兄貴ィ…！最近好きになり始めてるんだけど… (2021年5月27日 22時) (レス) id: cc318453c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネコぱふぇ
| 作成日時：2021年4月3日 23時
