【呪術廻戦】妹も頑張る２

映画鑑賞 ページ17

.





「みんな僅かな感情の火種から呪力を捻出する訓練をしてるんだ。逆に大きく感情が振れた時、呪力を無駄遣いしない様にもね。Aの場合、常に呪力が溢れてしまっているから、それを制御しないといけない」



『が、頑張りますっ！』



「よろしい。まぁ訓練方法は幾つかあるけど、二人にはそれぞれ別の訓練を用意しました」



「え？ 別なの？」



『同じではないんですね』



「色々理由があるの。ちなみに悠仁にはかなりしんどいものをやって貰うよ」



「ど、どんな？」





しんどいものとは一体何なのか。





「映画鑑賞」



「『映画鑑賞？』」



「そっ。名作からC級ホラー、地雷のフランス映画まで、起きてる間はぶっ通しでだ」



『沢山ありますねぇ』



「勿論、ただ見るだけじゃないよ」





そう言って五条先生は人形を取り出した。





「こいつと一緒に見るんだ」





ボクサーのグローブをしたクマが、鼻提灯を出して眠っていた。





「何？ このキモ可愛い人形」



「可愛いか？」



『これってもしかして学長先生の呪骸ですか？』



「そうだよ」



「あぁやっぱりか。趣味が同じ」





兄が受け取って私も横から覗き込んで突く。





「……で？ 全然要領得ないんだけど」



『この呪骸眠ったままなんですか？』



「焦らない焦らない、そろそろだよ」





そう言ってから数秒後、ぱちんと鼻提灯が弾け、カッと目が開いた。





「うわぁっ！！」





突然人形が兄を殴った。

手から放れた呪骸は私の方へ飛んで来たのでキャッチする。





「その呪骸は一定の呪力を流し続けないと、目を覚まして今みたいに襲って来るよ」



『怖っ』



「いってぇっ！！」





.

兄の修行→←長所を伸ばす

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す