上の意向 ページ6
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大人しくスーツの人の後をついて行くと、どんどん建物の奥へと進んでいる。
只でさえ高専の敷地内を知らないAにとって、未知の領域である。
何処をどう通っているのか分からない。
進んで行く内に心臓が五月蝿く鳴る。
空気が重い。
息が苦しい。
何かの圧を感じて体が縮こまる。
伏黒には心配掛けまいとしたが、やはり怖いものは怖い。
到着した扉の前。
開かれて中へと入れば、その緊張は更に高まる。
薄暗い和室に閉ざされた襖。
しかし、確かに襖の向こうに人がいる事が分かる。
ポツンと立つAを幾つかの視線が刺す。
「虎杖A、宿儺の器の妹だったか」
『……っ』
数分の沈黙の後、再び襖から声が聞こえた。
「……成程、確かに並々ならぬ呪力だな」
「呪霊の格好の的ではないか」
「今は夜蛾が呪具で対応していると聞いたが?」
「いや、それもいつまで持つか。現に未だ溢れる呪力が影響を及ぼすぞ」
「呪霊を引き寄せる体質とは、全く厄介なモノを持ち込んだものだ」
『……』
襖の向こうで勝手に話し合いが始まる。
主に自分の事が厄介で、どう対応するかの算段をしている様だと、Aは察していた。
迷惑そうに言葉を発する度に、圧の掛かった視線を感じる。
「――ではどうする? 呪具で抑えるか?」
「いやそんな半端では叶うまい。いっそのこと外界と隔ててはどうだ」
「その方が早いだろうな」
不穏な会話が耳に届いて、体が震えるのを感じる。
――私は一体どうなるのだろうか……?
今すぐこの場から逃げたい。
足を動かそうにも鉛の様に重く感じて言う事を聞かない。
ぎゅっと服を掴んで、耳に入っている雑音を聞きながら目を瞑った。
その時。
――バンッ!!
音を立てて後ろの扉が吹き飛んだ。
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愛菜(プロフ) - 脹相大好きなので妹ちゃんとの絡みが待ち遠しいです…!! (2021年3月31日 4時) (レス) id: 6adb5175f1 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - すっごい面白かったです!更新頑張ってください!! (2021年3月16日 23時) (レス) id: eb3104731e (このIDを非表示/違反報告)
ムスビ - 最後まで描き続けてください誤字てしまったので書き直しました (2021年3月12日 10時) (レス) id: 7c4a754810 (このIDを非表示/違反報告)
ムスビ - この小説は最後まで続けて欲しいですだから絶対かかったきてください応援しています (2021年3月12日 10時) (レス) id: 7c4a754810 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - ムスビさん» 嬉しいコメントありがとうございます! 頑張ります! (2021年3月11日 22時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2021年1月27日 23時