温もり ページ10
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病院へ戻ると、エンデヴァーの治療は終了していた。
少し話をした後病室を後にして帰ろうとした所、廊下の椅子に腰掛ける少女が居た。
燈堂A――雄英１年A組。
九州の方で行われていた医療インターンに偶々参加していたそうだ。
急遽エンデヴァーの治療に協力する事となり、かなり疲労したのか、緊張の糸が切れたのか、
他の目を気にする事もなく、無防備に寝息を立てていた。
頭には白い炎が一つ、蝋燭の様にゆらゆらと揺れていた。
すぐ隣に立って見つめていても気配で起きる様子もない。
寝顔をじっと見つめて彼女を観察する。
今はもう髪もコスチュームも白になった状態。
だけど、さっきまでの黒炎の姿は、やはりあの人に似ていた。
今は亡き姉、静火――黒炎ヒーロー・ブラック・ブラック。
ヒーローとしての活動期間は極めて短く、しかしその期間だけでも実績は優秀だった。
メディアには全くと言って顔を出さなかったが、コアなファンは存在していた。
あの時の荼毘の様子は明らかに異常だった。
悲哀、憎悪にも似た感情を込めて少女を睨んでいた。
実際、見ていたのは少女か、少女に重ねた別の誰かか……。
そんな事を考えていると、目の前の少女の体がズルズルと横へ傾いていく。
動ける羽根を一枚飛ばして、傾く彼女を支えた。
少女の横の空いたスペースに腰掛け、傾いて来た体を肩に寄り掛からせた。
彼女はまだ、気持ち良さそうに寝息を立てていた。
「……ぬくかー」
彼女の体温か、白炎か、ほんのりとした温もりに自然と笑みが零れた。
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続く (更新停止中)
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ねん - 一気に読ませていただきました！更新楽しみにしてます！ (7月30日 22時) (
レス) id: 687647fd71 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 白炎のヒーロー更新ありがとうございます！設定や夢主の性格が本当に好きで、また見れて嬉しいてす！これからも頑張って下さい〜！ (2023年4月20日 23時) (レス) @page1 id: 925a09eca2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネコぱふぇ
| 作成日時：2023年4月20日 23時
