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家入硝子 生誕祭2021.11.07 ページ9

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「ん」





家入から唐突に手を差し出されて困惑する。

それも朝っぱらからだ。

教室に入って席に座った瞬間にこれだ。

今日は朝から五条と夏油は揃って任務に出ている。

帰りは夕方だと昨日の夜五条がぼやいていたなぁ、などと思い出しながら家入を見上げた。





『……何の手だよ』



「私に対して何か渡すものあるでしょ」



『……金、は借りてないよなぁ……煙草もライターも持ってねぇし』





思い当たることが見付からない。





「今日は何の日だ」



『今日? ……あぁ鍋の日か。ここんところ冷えるし今日は皆で鍋にっ――いってぇっ!?』





いきなり殴られた。

もう何なんだよ。

家入の方を見れば、不貞腐れたのか机に突っ伏してそっぽを向いていた。





『何だよ。言いたい事あんなら言えって』










「今日、私、誕生日」










『……』



「……」










数秒の沈黙。










『いや知らねぇよっ! 今初めて聞いたわっ!!』



「察しろよ」



『無理言うなよ……ったく、それならそうと言えよ早く』





ガシガシと頭を掻いて家入を見る。





『だったら尚更鍋やるぞ。お前何鍋が良い?』



「えぇ〜何で鍋?」



『寒ぃし折角ならみんなで食える方が良いだろ。材料は五条たちに買って来させよう』





ケータイで任務中の二人にメールを送る。





「あ、買い物頼むんだったら酒と煙草も」



『お前それ程々にしろよ。ケーキはどうする?』



「甘いのは良い。私は酒があれば」



『高一で飲兵衛かよ』





酒と煙草も追加してメールを送信。

数分して、五条から電話が掛かって来た。





<おい俺をパシるなんて良い度胸じゃねぇか。何だよこの鍋のリストはっ!>



『今日の晩飯は鍋にする。異論は認めねぇから』



<はぁっ!? 何でだよ!>



『良いから絶対買って来いよ。忘れたらお前の時は何もやんねぇからな』



<んだよそれっ! おいセーイ――>





大声で反論する五条との通話を一方的に切った。





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金平糖 - セーイチ君大好きですwすいません...五条と夏油別で少しピンクなやつみたいです...!応援しています!! (2022年2月26日 0時) (レス) @page41 id: d9f31616d6 (このIDを非表示/違反報告)
びんぬ(プロフ) - とても面白いです! 芸能パロ出来たらお願いします (2022年2月5日 13時) (レス) id: fca2d1816a (このIDを非表示/違反報告)
hina galeliya(プロフ) - ありがとうございます、面白かったです笑 次の作品期待してます! (2022年1月14日 22時) (レス) @page35 id: 6792595ba8 (このIDを非表示/違反報告)
家具が高い - リクエスト分けたんですね!面白かったです! (2022年1月10日 18時) (レス) @page28 id: c06f6fba38 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - セーイチ君死なないでください( ´Д`) (2022年1月9日 12時) (レス) @page4 id: cddd8979ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2022年1月8日 23時

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