【呪術廻戦】こっち来んな呪術師！

担任が優しい ページ43

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それよりも気分が悪くて早く横になりたかった。





『先生……具合い悪いんで医務室行きたいんすけど』



「それよりも、何故自分がこの状況にあるか覚えているか？」





先生の問いに、俺は重い頭で考えを巡らせる。

廃病院への任務へ赴き、特級呪霊相手に四苦八苦して、それから――。





『……』



「お前は特級呪霊と対峙し、術式を発動させた。呪霊は祓えたが、その際お前は自我を喪失。重症だった所を駆け付けた悟と傑が保護。硝子が治療を施した」



『成程、後で彼奴らに礼をしねぇとな。……それで？ 可愛い生徒が未だ具合い悪いのに椅子に座らされているのはどういう事っすか？ ご丁寧に呪力無効にする封印までして』





少し腕を動かすと腕を固定した縄がギシリと鳴った。





「お前が目を覚ました際、未だ自我を保って居ない場合の対応だ」



『じゃあ俺がまだ暴走した状態だったら、先生俺の事殺すつもりだった？』



「……」



『……悪ぃ先生』





意地悪な質問をしてから後悔してすぐに謝った。

具合いが悪いし居心地最悪な状況化だったものでイラついていた。

しかも先生の両側に、いかにも戦闘用の呪骸が鎮座してたらそう思っても仕方ないだろ。





でもそれは先生の意思ではないだろう。

恐らくは上からの指示でやった事だろうし。





『あー、その……一応俺は正気なワケだけど、この後どうなるんすか？ 停学？』



「意識の確認が出来たら問題ない。だが、暫くは行動を制限されるだろうな」



『いっそ停学にしてくれれば授業サボれたのに……チッ』



「指導っ！！」



『いっだっ！！』





先生の拳骨が無防備な俺の頭頂部へ落とされた。





『センセー暴力反対っ！ 俺無抵抗な上に病み上がりなんだけどっ！？』



「それだけ騒げれば問題ないだろ、馬鹿者めっ！」





そう言ってズキズキ痛む俺の頭に、先生の手が置かれた。





「……はぁ……本当に、無事で良かった」



『……ぅっす』





この先生、滅茶苦茶優しくない？





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