【呪術廻戦】こっち来んな呪術師！

ムカつく ページ41

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「誠一の様子は？」



「体中ボロボロ。『何でこれで生きてんの？』ってくらい不思議な状態だったよ」





幸い高専へ戻れば夜蛾も硝子も戻って来て待機していたのですぐに治療が施された。

出血量が多く、あと数分輸血が間に合わなかったら危険だった。





「それと体に浮かんでた切傷みたいな赤い痣。反転術式でも完全には消えなかったよ。ちょっとは薄まったけど」



「自傷行為による術式発動の影響だ。何時もよりも呪力が増加していた。……ったく、だからあれ程やるなっつったのに……」



「でも、そうでもしなければ今頃誠一は死んでいたよ」



「というか、何でいきなり特級が出て来たの？」



「特級呪物【両面宿儺の指】を取り込んだんだ」





呪霊が消滅した後、地面に転がる指は高専で回収。

元々あの病院にあったのか、誰かがそこに持ち寄ったのか、呪霊が取り込んでいたのか。

今はまだはっきりしたことは分からない。





教室の一つの机に三人で囲んで座り沈黙。

唐突に五条が口を開いた。





「上層部がセーイチを殺そうとした」





その発言に、夏油も家入も黙って視線を送った。





「悟、確証も無いのにそんな事口にするものじゃないよ。誰が聞いているかも分からないのに」



「でなけりゃ特級呪物がそこら辺に転がってるわけねぇだろ。もしくは、あそに指がある事を知っていて、セーイチを行かせたか、どっちかだ」



「だからそんな決めつけは良くない」



「だってよっ！」





ガタリと椅子を倒して五条が立ち上がる。

苛立っているのは明白だ。





「五条の気持ちも分からない訳じゃないけど、ちょっとは落ち着きなよ」





夏油と家入に言われムカついたのか、五条は足元のゴミ箱を蹴り飛ばした。

家入が「ゴミ片付けろー」と言うのを無視してそのまま教室を出て行ってしまった。





「何で彼奴あんなキレてんの？」



「ん〜、上層部の事もあるけど、半分は誠一に原因あるかな。私も余り良い気分じゃないな」



「ふーん、まぁ何でも良いけど、ゴミ片付けてろよ夏油」



「えー私？」





夏油は文句を垂れながら、渋々ゴミを片付けた。





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