【呪術廻戦】こっち来んな呪術師！

落とす ページ21

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振りほどこうとしても強く抑えられて動かない。

左手で掴んでいた男を捨てて、空いた手で拳を作って五条に突き出した。

五条は掌でそれを受け止めた。





(っ！ やっぱり、威力が上がってやがるっ)





受け止めた掌がじんじんと痛んだ。





『邪魔すんなっ！ テメェの白髪赤く染めんぞっ！』



「自分が血みどろになってて良く言えるなっ！？」





右手は手首で掴まれ、左手は拳を包むように掴まれた。

両者共に両手が使えない状況だ。





「落ち着けよ、そんな出血した状態で動いたら死ぬぞ」



『知らねぇよっ！ こっちは命狙われてムカついてんだよっ！ あと5発殴らせろ！』



「そんなんやったらマジで死ぬから！」



『死ぬ死ぬうるせぇんだ、よっ！！』



「うぉっ！？」





掴まれた腕ごと五条を持ち上げて須田は後ろへ倒れた。

投げられて背中を打った五条が手を放した。

両手が自由になった須田が素早く立ち上がると、起き上がろうとする五条に拳を突き出した。





しかし、顔面に当たる寸前でピタリと止まってしまった。





『っ……何だっ！？』



「……ったく、ゴリラ相手はやっぱゴリラじゃねぇと」



『っ！』





突然後ろから羽交い締めにされ五条から引き剥がされた。





「ゴリラってもしかして私のことかい？ 心外だな、悟」





須田の後ろにいる夏油が怪訝な顔をしていた。

羽交い締めにされた須田は離れようと浮いた足をばたつかせた。

ガシガシと夏油の脛に当たって、「痛い痛い」と口にしていた。





『放せっおいっ！ 団子頭っ！ クソ前髪ぃぃぃっ！』



「いい加減静かにしなよ」



『うぐっ……』



「おい傑、あんま首締めてやんなよ」



「止血しないと」



「それ止血じゃねぇだろ」





動きを封じられた須田もそろそろ限界の様で、抵抗する力が緩まり終いにはガクッと落ちた。





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