【ヒロアカ】白炎のヒーロー５ (ページ50)

今日:8 hit、昨日:11 hit、合計:218,760 hit

将来の約束？ページ50

.

「あ、居た居た！」

そんな声が聞こえて振り返ると、傑物学園の真堂が手を振って近付いて来た。

「緑谷君に燈堂さん、あの時は助けてくれてありがとね！」

「い、いえそんな」

「学校同士の交流とかイベントがあった時にはよろしく。それと、燈堂さん……」

『はい？』

徐に真堂はAの手を取ってぎゅっと握った。

「何時かプロになった時も一緒に仕事出来たら嬉しいな！」

『は、はい』

爽やか笑顔で言われてAは思わず返事をする。

「ま、俺の方が先にプロになってると思うけど！じゃあまた！」

真堂はそう言って他の生徒と一緒に行ってしまった。

「とーうーどーうーさーんー？」

『ん？』

呼ばれて振り返ると、何故か女性陣がニヤニヤしながら近付いて来た。

「傑物学園の人と何時の間にあんな仲良く？」

『え、まぁ救助演習の時にちょっと』

「えぇ～何々、何があったの～？」

「それにしても、まさか卒業後の事まで約束する仲なんて！」

「連絡先交換したの？」

『連絡先？してないけど？』

「「えぇっ！？何でしてないのっ！？」」

『する機会なんてないし。と言うか、何処にそんな食い付く話題が？』

「ひぃ～燈堂さんやっぱ天然なのねっ！！」

「この鈍感娘がっ！」

『え、私貶された？』

.

「もうヨーくん、あの子お気に入りじゃん！」

バスに乗り込もうとする真堂に中瓶が背中を叩きながら言う。

「まぁね。結構面白いし。治癒個性便利だし」

「でもあんまり揶揄うと可哀そうだよ？本気にされたら面倒だし」

「あはは……」

中瓶の言葉に笑って受け流し、席に着いた真堂は窓の外を眺めて不敵な笑みを浮かべた。

「俺は本気で誘ったつもりだけどね」

そんな呟きは、誰の耳にも届かなかった。

.