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試験が終わり、受験生たちは着替えて集まる。
「こういう時間一番ヤダ」
『分かる……』
「人事を尽くしたならきっと大丈夫ですわ」
緊張する中、時間になって目良が壇上へ上がった。
「皆さん長い事お疲れ様でした。これより発表を行いますが……その前に一言」
初めに今回の救助演習の採点方式について。
ヒーロー公安委員会とHUCの皆さんによる、二重の原点方式で採点される。
危機的状況でどれだけ間違いのない行動を取れたかを審査する。
「とりあえず合格点の方は五十音順で名前が載っています。今の言葉を踏まえた上で、ご確認下さい」
目良の後ろのパネルに、ずらりと名前が表示された。
「と、と、と…………あ、あったっ！ “燈堂”あったっ！！」
自分の名前が書かれているのに、Aは思わず声を上げて喜んだ。
他のA組からも名前を発見出来て声が上がる中。
「……ねぇ！！」
爆豪がイラついた声が上がった。
そして、轟の名前も表示が無かった。
「轟っ！！」
その時、夜嵐が近付いて来た。
そして勢いよく頭を下げて地面に激突した。
「ごめんっ！！ アンタが合格逃したのは、俺の所為だ！ 俺の心の狭さの！ ごめんっ！！」
夜嵐の真っ直ぐな謝罪に、轟は静かに受け取った。
「元々俺が撒いた種だし……よせよ。お前が直球でぶつけて来て気付いた事もあるから」
『轟君……』
「轟、落ちたの？」
「ウチのツートップが両方落ちてんのかよ！」
「暴言改めよ？ 言葉って大事よ。お肉先輩も言ってたしさ」
「黙ってろ殺すぞ」
「両者ともトップクラスであるがゆえに、自分本位な部分が仇となった訳である。ヒエラルキー崩れたり！」
『峰田君？』
「ひっ……！」
茶化す峰田にAは冷ややかな視線を向けた。
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作者名：ネコぱふぇ
| 作成日時：2020年6月28日 11時
