迫る脅威 ページ42
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展開した控え室が救護所として活用されている様で、そこには既に多くの人が救助されていた。
「もうこんなに……」
「君達っ！ その坊や見せて！」
「あ、はい！ 頭怪我してます。受け答えはハッキリしています」
『頭部からの出血は止血済みです。それ以外に大きな怪我はありません』
「……うん！ じゃあ右のスペースに運んで！ この炎、貴女の個性？ それなら他の人に応急処置をお願い！」
『分かりました！』
救助者の所へ指示されそちらに向かう。
『この範囲なら、行けるかも』
Aは両手に白炎を灯し、手を掲げた。
――
ふわりと炎が舞い上がりドーム型の空間に重傷者を包み込んだ。
怪我を負った個所に次々と炎が灯った。
「広範囲で同時に治癒をっ……」
怪我の具合い――フェイクなので見た目で炎を調整して振り分ける。
『少しずつ治癒させて傷の悪化を防ぎます』
その時、救護所の近くで激しい爆発音が響いた。
「何だっ！？」
『っ！？ 緑谷君、あれっ！！』
爆煙の中から多数の武装した人が出来た。その先頭に立って居たのは……。
「対敵……全てを並行処理、出来るかな？」
「ギャングオルカッ！？」
＜＜敵が姿を現し追撃を開始！ 現場のヒーロー候補生は敵を制圧しつつ救助を続行して下さい！＞＞
「さて……どう動く？ ヒーロー！」
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作者名：ネコぱふぇ
| 作成日時：2020年6月28日 11時
