個性の成長 ページ3
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次の日。
相澤とオールマイト、警察の塚内がAの病室を訪れた。
Aが記憶しているのは、
合宿で緑谷と一緒に洸汰を守り、マスキュラーに吹き飛ばされた所まで。
目が覚めた時には敵連合のアジトで、救出作戦の決行日。
そして、オール・フォー・ワンによって個性を弄られた事。
――君だけは、もう一度コインを投げる事が出来る。
オール・フォー・ワンの言葉を思い出す。
「燈堂家の個性は白炎か黒炎、どちらか一方しか発動出来ないそうだが」
『それは……私の場合、母の個性の影響があるみたいで』
母、志穂の個性は「二重人格」。
二つの人格を持ち、切り替える事が出来る。
その切り替える能力が白炎と黒炎に作用しているお陰で、二つの性質の炎を使える。
『夢で、姉さんが教えてくれて……』
「お姉さんが？」
『あっえっと、まぁ私の妄想なんですけどねっあははっ』
思わず呟いた言葉に、慌てて言い訳をする。
『でもそのお陰で、何とか自力で炎を切り替える事が出来たというか』
「それじゃあ、今は自由に切り替えが出来るのかい？」
『いえ、まだ出来るかどうかやったことないので……』
療養中でもあるし下手に扱えない。
万一、上手く切り替えが出来ないと、また死に掛ける危険がある。
「訓練が必要という事か」
するとそこで相澤が手を挙げた。
「それなら、今後“仮免”に向けて、出来た方が役立つだろうし、訓練の時は俺の方で見ます」
『相澤先生……』
「それまでは不用意に個性の使用は禁ずる。いいな？」
『……あ、ありがとうございますっ！』
それからいくつか答えた後話は終わった。
Aはもう一日様子を見た後、退院する事が出来た。
そして、８月中旬、雄英での新生活が始まる。
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作者名：ネコぱふぇ
| 作成日時：2020年6月28日 11時
