＊ ページ17
.
「お前を本気で怒らせる為、あんな事を言った」
『はい、まぁ、何となくそうかなって思いました』
「……気付いていたのか？」
『黒炎制御を諦めろって言われた時は、正直焦りましたけどね……先生が姉さんの事を言ったところからは嘘だって分かりました』
Aは少し苦笑いした後、すぐに顔を伏せて。
『姉さんの
Aの言葉に、相澤はピクリと肩を揺らした。
「……何時知ったんだ？」
『雄英体育祭が終わった後、母が話してくれました。十年前の事件の詳細と姉さんの死因……今後私が黒炎を使う上で必要な話だから』
そこまで言った後、Aは深く息を吐いた。
「毒を生成する個性」の敵の捕縛で、現場に居た姉はその毒を受けた。
解毒剤はその場に一つしかなく、同じく毒を受けたもう一人のヒーローに使用された。
個性で生成された毒は、同じく個性で生成した解毒剤でしか消す事が出来ない。
ただ黒炎の場合、薬や菌なども燃やす効果があり、姉は黒炎で毒を死滅させようとした。
しかし、黒炎は「使用者の命も焼いてしまう個性」。
結果、黒炎は姉の寿命も焼いた。
毒を完全に焼き尽くした頃には、もう手遅れだった。
解毒剤を使用したヒーローは、すぐに敵を捕縛。
それ以上被害が出ることなく事件は解決した。
姉の死は、一部のヒーローにか伝えられず、ニュースでは大きく取り上げなかった。
『
そこまで言ってAは顔を上げ、目を向けた。
同じ現場に居合わせ、毒を受けた
「お前の母親に嫌われているのは、それが理由だよ。俺は
相澤はゆっくり立ち上がって、小さく息を吐いた。
見上げた空は、大分暗くなりつつある。
少しの沈黙の後、相澤がぽつりと呟いた。
「……もし、あの時――」
――解毒剤を
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 642人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ネコぱふぇ(プロフ) - ルナさん» 喜んで頂けて良かったです。 (2020年2月12日 21時) (
レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - Σブッフォッ！？としか言えないですっ！ 凄く面白くて、吹いてしまいました！ 書いて頂き、ありがとうございます！ (2020年2月12日 4時) (携帯から) (レス) id: 66cf0ac4ec (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - 菜奈さん» コメントありがとうございます。喜んで頂けて良かったです。 (2020年2月11日 23時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
菜奈(プロフ) - 面白すぎて最高です！！轟くんとの絡みがなんとも！！胸がキュンキュンします！更新楽しみにしてます！ (2020年2月11日 23時) (レス) id: 51a9e342b5 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 更新を楽しみに待ってます！ (2020年2月5日 18時) (携帯から) (レス) id: 66cf0ac4ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ネコぱふぇ
| 作成日時：2020年1月5日 14時
