ヨコハマギャングスタアパラダヰス ２ ページ17
「みっちゃん」
『はい？』
話が終わった頃、しばかれていた太宰さんが私を呼んだ。
他の者に聞こえないように、こっそり耳元で囁いた。
「あの美しい依頼人に、【場札】を付けておいてくれ」
『？ 何故です？』
「念の為さ」
そう云って、太宰さんはヘッドフォンを付けて離れていく。
理由は良く分からないが、とりあえず、小さな紙を取り出し「場」と書いた。
その紙をスッと飛ばして、部屋から出ようとしている依頼人の後ろ襟首にさっと滑り込ませた。
敦さんたちが依頼人と出掛けてから、私はデスクに向かって書類整理をしていた。
太宰さんはソファーに寝転がり、ヘッドフォンをして歌を歌っている。
そんな寛いでいて良いのかな、と思っていると、国木田さんが来て、太宰さんからヘッドフォンを取り上げる。
「おい太宰、仕事はどうした」
「天の啓示待ち」
そう云って、再びヘッドフォンを付けて歌い出した。
何の事か良く分からないが、私は視線をパソコンに戻して作業を続けた。
しばらくすると、突然太宰さんが飛び起きた。
「みっちゃん、出掛けるよ！」
『えぇ！？ 何処にですか？』
「依頼人の所だ。追跡よろしく！」
そう云って太宰さんはコートを羽織って事務所から出て行ってしまった。
『追跡って、ちょっと！ 先に行かないでくださいよ〜！！』
何が何だか分からず、私は急いで太宰さんの後を追って事務所を出た。
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ネコぱふぇ(プロフ) - ステラさん» コメントありがとうございます。続編・番外編もよろしくお願いします。 (2018年10月9日 23時) (
レス) id: c2e869a79d (このIDを非表示/違反報告)
ステラ - すごく面白かったです。(≧∇≦) (2018年10月9日 17時) (レス) id: 62ccad48f7 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - 美花さん» コメントありがとうございます。喜んで頂けて嬉しいです！ (2018年10月7日 10時) (レス) id: c2e869a79d (このIDを非表示/違反報告)
美花 - 面白かったです。サイコー!(〃^ー^〃)コメントがないのが不思議な位です…。 (2018年10月7日 9時) (レス) id: f78291fe45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネコぱふぇ
| 作成日時：2017年10月21日 23時
