第100話 それでも ページ2
A「……。」
古時計の針の音だけが私の心を唯一休めてくれるものだった。
皆静かに眠っているだけで目を覚まさない。
大広間にあるだけの布団を敷いて貰ってそこに皆を寝かせてもらった。包帯や手入れをいて一命は取り留めたものの死んでしまったように寝ている。
A「鶯丸」
すぐ側で眠る彼の髪に触れる。
さらさらとした感触が手に伝わり、苦しさで泣いてしまいそうになるのをぐっと堪える。
泣いてはダメだ、皆に知られてはいけない。
少し溢れた涙を袖で拭いながら自分を奮起させる。
A「起きたらお腹が空くかもしれないな、ご飯作らなきゃ」
目覚めないという可能性については考えないことにした。
考えてしまったら、私は壊れる。
そう思った。
A「ごめんなさい」
そう言って、大広間の襖を閉め私は台所へ向かった。
────────────
「……ここは」
気がつくと大広間で寝かされていた。
体の節々は痛いしだるいしで起きてそうそう鶴丸は不機嫌になっていた。
辺りを見渡すと自分の他にも寝かされている仲間がいる事に気づいた。
「こいつはひでぇな……」
岩融や御手杵といった薙刀や槍の面子でさえこの有様だ。空狐といった奴の実力と自分達の差は明らかだった。
「鶯丸、起きろ」
隣で寝ている鶯丸に声をかけ体を揺する。
「起きている、体の調子はどうだ？」
なにやら嬉しそうな鶯丸に疑問を抱きつつも大丈夫だと返した。
「にしてもキミ、何でそんなに嬉しそうなんだ？」
「いやぁ彼女に頭を撫でられてな、あっちは俺が起きていることに気づかなかったようだが…。鶯丸と俺の名前を呼んでくれたのさ」
「へっ、言ってろのろけが」
なんだかもやもやする。なんだこれは。
「ん？」
「どうした？痛むのか？」
「……あぁ、キミが彼女のことを言った途端急にな。なんだこれは？」
「鶴丸、まさかお前」
少し驚いた顔でこちらを見る鶯丸。珍しいものでも見るような目で見てくるので思わず吹き出しそうになった。
「HAHAHAそのまさかだな」
人間というのは面倒臭い。
「俺はどうやら彼女に恋してるらしい」
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黒コマ先生 - 続きが見れない｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年1月30日 1時) (
レス) id: 84aaed6e82 (このIDを非表示/違反報告)
はみゅんが - 凛刀さん» コメントありがとうございます！このままは無いです！（笑）これから鶴丸諸々可哀想な展開が続きますが最後は�爐�っと�瓮魯奪圈璽┘鵐匹覆里�(｀･ω･´)激励のお言葉ありがとうございます、楽しんでいただける様に頑張って更新します！ (2017年8月23日 14時) (レス) id: 5290d80f40 (このIDを非表示/違反報告)
はみゅんが - いふじ┏(┏^o^)┓さん» コメントありがとうございます！新章では鶴丸が可哀想なくらい報われなかったり、黒鶴に続いて空狐が出てきたりと絶望が続きますが挽回してくれるのが皆です！（笑） (2017年8月23日 14時) (レス) id: 5290d80f40 (このIDを非表示/違反報告)
はみゅんが - 水李@nﾆｼﾞｮｳyさん» コメントありがとうございます！これから鶴丸がかなり可哀想になる展開が続きますが、きちんと報われるので(たぶん)楽しんでいただける様に頑張って更新します！ (2017年8月23日 14時) (レス) id: 5290d80f40 (このIDを非表示/違反報告)
凛刀(プロフ) - つ、鶴丸ー！！！このまんまなんてないですよね.....(泣) 新章楽しみにしています！作者様の好きなペースで頑張ってください！ (2017年8月21日 21時) (レス) id: ffac510b60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はみゅんが | 作成日時：2016年12月15日 19時
