浮気12 ページ13
〜黒尾side〜
『鉄朗････会いたいよ･･･』
「ｯ?!」
弱々しく、涙声で発せられた言葉に息を飲んだ。
大切な恋人を傷つけて、
泣かして、
そんな最悪な俺をお前は、必要としてくれてる。
あんなやり方で、特別かどうか何て測る必要無かったんだ。
この5年間。
ずっと離れず、傍に居てくれた。
それだけで、十分すぎるくらい答えになってんじゃねぇか。
馬鹿だな、俺。
それに、
こんな状況でありながら、縋るようなAの言葉が心の底から嬉しいと思ってしまう俺は、相当な変わり者かもしれない。
「A。 すぐに行く。 一回赤葦に電話代わってくれるか？」
『･･･ん』
少し間を置いて『代わりました』と赤葦の声が聞こえてくる。
「Aを迎えに行くから、お前ん家の住所教えてくれるか？」
『それなら、もうメッセージ送ってるんで。 早く来て貰えると助かります。 Aさん俺に引っ付いて離れないので････あ、ちょっと！ 鼻水付けないで下さい！』
『ちょｯ！！ Aさん？！ 後で沢山抱きしめてあげるから、他の男に引っ付かないで？！ Aさん！！！』
焦る俺とは反対に、電話越しに聞こえるのは「あかあし〜」と涙声で何度も名前を呼ぶAの声。
よろしくないね！！
ちょっと、よろしくないですね！！
「取り敢えず、すぐにそっち行くから！！ Aに言っといて！！ 後、離れといてくれ！！」
『はぁ。 とことん迷惑なカップルだな』ﾎﾞｿｯ
最後の赤葦の言葉は聞かなかった事にして、俺は急いで車のキーを持ち家を出た。
駐車場まで走っていき、急いで乗り込む。
送られてきた住所をカーナビに入れて、エンジンをかける。
「待ってろよ、すぐ行くからな」
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黒輝 累(プロフ) - mikittyさん» 嬉しいです！！！高評価＆お気に入りありがとうございます！これからも宜しくお願いします！ (3月5日 19時) (
レス) id: 915107712a (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - お気に入りと高評価しておきました！またの更新楽しみにしております！ (3月5日 16時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
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