4.〜私にはない〜 ページ27
「じゃあ新入り、注文とってきてくれ」
「はい!」
私はカウンターの前に立つマックスさんに言われて、水をおぼんの上にのせて、お客さんに注文を取りに行った。
マックスさんは見た目がすごくワイルドで怖そうな人だけど、最初から私にいろいろ指示して下さっていて、頼れる人。
「いらっしゃいませ、ご注文はお決まりになりましたか?」
水を置いて、男性のお客さんに聞くと、メニューから顔を上げて、私の顔をまじまじと見てきた。
「君、初めてみる顔だけど新入りさん?」
「は、はい!今日から働かせていただいています!」
「へぇー、これまた美人が増えたなぁ!」
「そ、そんな…美人だなんて///」
「頑張りなよ!」
「はい!ありがとうございます!」
私はとても嬉しくなった。
「あっ…」
「ん?どうしたの?」
「い、いえ…ご注文をどうぞ!」
「そう?えーとね、じゃあ…」
お客さんの言うメニューを、紙に書いていく。
「……でお願い」
「はい」
お客さんと目があう。
お客さんの赤い目と。
この人も吸血鬼なんだとわかった。笑った時にチラリと見える牙、同じ吸血鬼の私にはない…。
注文を聞いて、マックスさんに伝えて、出来た料理を他のお客さんに運ぶ。
店にいるほとんどの人達が、赤い目をしている。牙もついている。
私だけが、何か違うような気がした。
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星歌 - 電脳狂愛ガールさん» ありがとうございます!!すごく嬉しいです…!頑張るのでよろしくお願いします!! (2017年3月22日 0時) (レス) id: 9883413a68 (このIDを非表示/違反報告)
電脳狂愛ガール(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます!これからも頑張って下さい! (2017年3月21日 23時) (レス) id: 47428dc64c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星歌 | 作成日時:2017年3月20日 10時