番外編 人狼ゲーム3 ページ7
(こんなの…おかしいよ…)
彼女は一人部屋で項垂れていた。1日の仕事も終わり、いつもならホッと一息紅茶でも飲んでいる頃だが今日はそんな気分じゃなかった。
(私たちの中に人狼なんて、本当にいるのかな？)
彼女は3年ほど前からこの屋敷で働き始めていた。
屋敷の兄弟達は皆優しく迎え入れてくれ、堅苦しい主従関係などはなかった。日々働いていく中で屋敷の当主であるクロの熱烈なアプローチを受け、次第に自身にも恋心が芽生え恋人同士となった。
クロはよく惚気話を兄弟達にするが、皆呆れながらも兄の話を嬉しそうに聞くような仲の良さである。
それが何故…こんなお互いを疑い合うようなことになってしまったのか。
「とりあえず、私には私のできることをしないと…」
彼女はそう呟くと、引き出しから水晶玉を取り出した。実は彼女が人狼の言っていた占い師である。
「昔から占いをやってたけど…まさかこんなことに使うなんて……」
占いの中には確かに、相手が人間かどうかなどを占う占いがあった。だが力が必要である為、1日に一度しか使えない。
「まずは誰を占った方がいいのかな？ロウレスくん……いや、頭のいいヒューさんかな？……その前に、クロを確認してみようかな…」
「オレがなんだって？」
背後から聞こえた声に彼女は慌てて水晶玉をしまった。恐る恐る振り返ると、ドアのところにクロが立っている。
「クロっ…」
「何してたんだA？」
ドアを閉め部屋に入ってきたクロ。せめて恋人にだけには打ち明けようと隠していた水晶玉を出した。
「あのね、実は私が占い師なの…」
クロはそれを聞くと目を見開いて驚いた。だが、すぐにそうかと優しく彼女の頭を撫でる。
「打ち明けてくれてありがとな。急にこんなめんどくせーことになって怖かっただろ」
「うん……でも、今はクロがいてくれるから安心できるよ」
クロは彼女を抱きしめた後、水晶玉を見つめた。
「占う相手は慎重に選ばないとな。2人で一緒に決める方がいいと思うぞ」
「そうだね！私もその方が助かるよ」
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星歌(プロフ) - カコさん» 私も最近嫌いになれない人だなと思うようにはなりました…。この小説だと完全悪者扱いですよね…すみません…！！ (2018年2月24日 21時) (
レス) id: a4174cb21e (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 塔間さん嫌いにはなれないです…。 (2018年2月24日 16時) (レス) id: 667d573e94 (このIDを非表示/違反報告)
星歌(プロフ) - 唄さん» 大いに同感であります唄様…！！全てにおいて美しいですもんね、めんどくせーから家デートでとか言われても全然オッケーですもんね。むしろありがたき幸せ。クロ大好きです！！ (2018年2月22日 21時) (レス) id: a4174cb21e (このIDを非表示/違反報告)
唄(プロフ) - 切実にあんな彼氏が欲しくなる、と言うかクロと言う名の彼氏が欲しくなりますね。 (2018年2月21日 21時) (レス) id: 4acb668125 (このIDを非表示/違反報告)
星歌(プロフ) - お菓子の家さん» コメントありがとうございます！わあ〜！！なんとありがたきお言葉！！そう言っていただけると、もっと頑張ろうと思えます(*´∇｀*) 頑張らせていただきます！ (2018年2月20日 21時) (レス) id: a4174cb21e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星歌 | 作成日時：2018年2月6日 20時
