クロと彼女12

番外編 メリークリスマス！6 ページ42

「あ、クロ…重いでしょ？そろそろ下ろして…」


「Aは重くねーから大丈夫…」


「そ、そう言ってくれるのは嬉しいんだけど……その、パンツが見えちゃう…///」


「っ！？///」



思わず凝視してしまいそうになり慌てて彼女は隣に座らせる。自分の手がだんだんと下着の方まで下がってきてしまっていたようで、スカートをめくり上げていた。



「悪りぃ…///」


「だ、大丈夫っ///…へっ…へくしゅ！」




くしゃみする彼女にクロは自分のコートをかけてやる。流石に生足が出ている状態では寒いだろう、目の保養になるが。



「クロが寒くなるよ…」


「いや、オレは大丈夫…」


(くっそさみぃ…！！)



平然を装いながら我慢しているのはバレバレで…彼女はどうしたものかと悩み、ポケットに入っている袋に気がついた。




「クロ、プレゼント！手袋編んだよ！」


「お、お〜…あったけぇ…」


「あ、あと…んっ！///」



手袋をはめて顔を緩めるクロに彼女は抱きつく。もっとあったかくなるように、とギューっと。その際胸を押し当ててくるものだから、クロにとったら堪らない。




「Aっ…///」


「あったかい…？///」




そう上目遣いで見つめられ押し倒したい衝動に駆られたが、彼女の肩を抱き寄せぐっと堪える。無言でうなづくクロを見て、彼女はよかったと笑顔を見せた。



「昔も一緒に景色を見に来たよね」


「あぁ…屋敷抜け出してな」


「あの時からクロのこと好きだったなぁ…」


「マジか…///」


「えへへ！クロ照れてる？」


「うるせー…///」


「ふふっ！あれからいろいろあったよね…」


「おう…今と昔じゃ、関係が違うけどな…」


「うん！///」



嬉しそうに微笑む彼女。ふと月を見上げると、綺麗な満月だった。




「月が綺麗だな…」


「うん…宝石みたい」

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