番外編 メロメロ吸血鬼現る！？12 ページ32
「でも、そんな悪行ももう終わりね。私の血を吸って、殺すでもなんでもしなさいよ」
語り終えると、そう言って首を差し出すリナリア。彼女はリナリアの辛い過去になんと言葉をかけていいのか分からず、どうしたものかと悩んでいた。彼女がオロオロしていると、クロが深いため息をつき、いつものあのセリフを吐いた。
「はぁー………めんどくせー…」
「ク、クロ…」
こんな時にまで…と思ったが、驚いたことにクロは座り込むリナリアに向かって歩き出している。まさか本当に血を吸うのかと心配した彼女だったが、クロにそんな気はないことを感じ取り行先を見守った。
「おい、ストーカー女」
「リナリアよ」
「その赤い髪コンプレックスとかマジで向き合えねーぞ…」
「はあ？コンプレックスなんだから仕方ないでしょ！？染めようとしても能力の関係があるから染めれないし、私だってこんな髪なんかっ…」
「別にコンプレックスじゃねーだろ、綺麗な髪じゃねーか…」
「えっ……」
クロのその一言にリナリアは驚いて顔を上げた。クロは自分の空色の髪をいじりながらまた話す。
「オレもこんな珍しい髪色だからよういろいろ言われるけどよ…でもこの色が嫌だと思ったことなんてねーぞ。この色を好きって言ってくれる奴もいるしな」
「そ、そう言ってもらえるからでしょ…。私の髪は…」
「だからオレは言ってんじゃねーか、綺麗な髪だって…。いいじゃねぇか、情熱の赤色…情熱とは向き合えねーけど」
「ほ、本当に綺麗だと思う…？」
「少なくともオレは嫌いじゃねーよ…。だからコンプレックスとか言わねーでもっと自信持てよ…な？」
クロにそう優しく言葉をかけられ小首を傾げられ、リナリアは顔を真っ赤にさせた。その赤い髪に負けないくらい真っ赤に。だが、夕焼け色に誤魔化されクロはそれに気づかなかった。
「な？Aもそう思うだろ？」
「うん！私もその赤い髪とっても綺麗だと思うよ！」
彼女が笑顔でそう言葉をかけると、リナリアはポロっと涙をこぼした。
「ごめん、なさいっ…！ありがとう…！」
反省したリナリアを見て、2人は微笑み合った。
〜〜〜
『リナリア』という花は別名『姫金魚草』と呼ばれ、金魚のような花を咲かせます。花言葉は『私の恋に気づいて』。初恋相手に贈る花と密かに話題になった花で、リナリアの過去の恋の切なさをと思ってこの花から名前をもらいました。そんなリナリアにも新たな恋が始まる予感…？
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星歌(プロフ) - 箱庭さん» 何故か謎の人気っ…笑 今から楽しみにしてますよ笑 (2017年12月31日 22時) (
レス) id: 6f03f41f00 (このIDを非表示/違反報告)
箱庭 - 星歌さん» リナリアさん、好きですよ！ ３月ですか！ありがとうございます！！お年玉(もらえれば)貯金しておきますね(ー∀ー*)よいお年を〜！ (2017年12月31日 17時) (レス) id: 01beeaad7a (このIDを非表示/違反報告)
星歌(プロフ) - 箱庭さん» リナリアお気に召したでしょうか？(*´∇｀*) 12巻発売までまだ時間あるので大丈夫ですよ！3月の予定だそうです！！ (2017年12月30日 21時) (レス) id: 6f03f41f00 (このIDを非表示/違反報告)
箱庭 - リナリアさんキターーーー！……… うぅ…金欠で12巻買えないいいい…泣 (2017年12月30日 20時) (レス) id: 01beeaad7a (このIDを非表示/違反報告)
星歌(プロフ) - 箱庭さん» 大丈夫ですよ！「ぁー！！」って伸びてるなーって思ってちょっと笑いました笑 (2017年12月25日 21時) (レス) id: 6f03f41f00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星歌 | 作成日時：2017年12月2日 19時
