番外編 メロメロ吸血鬼現る！？10 ページ30
「A！」
「私の能力はメロメロにする能力じゃないわ。本当は…コンプレックスを強くする能力よ」
「コンプレックス…？『リナリア』って…」
「まあ、あんたには関係ないけど。で、どうするの怠惰の真祖、スリーピーアッシュ。大人しく私の虜になるならこの子を解放してあげる。でも逆なら…」
ギュッとしめつけられ苦しむ彼女に、クロは止むを得ずそれに従った。
「分かった。言う通りにしてやるからAを離してくれ…」
「いい子ね。じゃあゆっくり私の方へ来なさい」
クロは一歩一歩リナリアへと近づく。
「ダメだよクロ！私のことなんていいから！」
「何言ってんだ…お前のこと、何よりも大事なんだよ…。それに言っただろ？オレはそんな術になんかに負けねーって」
「私のこの力は防げないわよ」
リナリアがクロの頭に手を当てるとフワッと香りが漂い、何か術がかかる。するとクロはフラッと意識を失い、倒れそうになったのをリナリアが抱きとめた。
「これであんたも私の虜…何年振りの真祖かしら。真祖最強の男を連れてたら、きっとみんな私のこともっと美女だと思ってくれるわ」
「クロ…！」
「さあ、私を愛して！」
すると、クロの口がゆっくり開き小さく呟いた。
「……あい、してる…」
「そうよ、もっと聞かせて！」
リナリアがクロを抱きしめると、クロはまた言葉を囁いた。
「愛してる…」
「クロっ…」
彼女の瞳から涙が溢れた。愛する人が自分じゃない他の誰かにそんな言葉を呟くのに耐えられない。やめてくれと耳を塞ぎたくても、髪に締められ耳に手を当てられない。
「ああ！快感だわ！やっぱりあんたは長く飼って…」
リナリアが言いかけた時、グッと肩を痛いくらいに掴まれた。驚いてクロを見ると、赤い瞳が鋭く見ている。
「愛してるのは…Aに決まってんだろこのストーカー女っ…」
「はあ！？」
「Aを離せっ…！」
クロは髪を引き裂き彼女を抱きとめた。
「怪我はねーか？」
「クロ…？」
「なに泣いてんだよ…」
「だって、本当に虜にされちゃったんだと思って…」
「言っただろ？オレはそんな術になんか負けねーって。それに、オレを虜にできるのはお前だけだ、A…」
確かめ合うようにキスする。優しいキスに本当にクロだと安心すると彼に抱きついた。
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星歌(プロフ) - 箱庭さん» 何故か謎の人気っ…笑 今から楽しみにしてますよ笑 (2017年12月31日 22時) (
レス) id: 6f03f41f00 (このIDを非表示/違反報告)
箱庭 - 星歌さん» リナリアさん、好きですよ！ ３月ですか！ありがとうございます！！お年玉(もらえれば)貯金しておきますね(ー∀ー*)よいお年を〜！ (2017年12月31日 17時) (レス) id: 01beeaad7a (このIDを非表示/違反報告)
星歌(プロフ) - 箱庭さん» リナリアお気に召したでしょうか？(*´∇｀*) 12巻発売までまだ時間あるので大丈夫ですよ！3月の予定だそうです！！ (2017年12月30日 21時) (レス) id: 6f03f41f00 (このIDを非表示/違反報告)
箱庭 - リナリアさんキターーーー！……… うぅ…金欠で12巻買えないいいい…泣 (2017年12月30日 20時) (レス) id: 01beeaad7a (このIDを非表示/違反報告)
星歌(プロフ) - 箱庭さん» 大丈夫ですよ！「ぁー！！」って伸びてるなーって思ってちょっと笑いました笑 (2017年12月25日 21時) (レス) id: 6f03f41f00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星歌 | 作成日時：2017年12月2日 19時
