怪盗からの選択肢 ページ9
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「ホラ」と声がして、Aは目を薄く開いた。
何かが目の前でチラチラと動いている。
何だと目を開けると、その動いているものは自身の胸元にさがっている宝石の光彩だった。眩しく、思わずAはもう一度目を閉じそうになった。
もう一度しっかりと目を開く。相変わらずナーシェレはAの胸元で輝いていた。
キッドはナーシェレを身につけたAを、満足そうに見ていた。
「な……なんで…」
「言ったでしょう。宝石はお返しするってね」
困惑するAを余所に片瞬きをし、キッドはAに再び手を差し伸べた。
「今度は貴方の番だ」
時間を私に盗ませてください。
キッドのあの言葉が頭によぎり、今度こそAは困りきってしまった。
まさか本当に宝石を返すつもりだとは思わなかったのだ。キッドは本気でAの時間と交換で宝石を返すつもりなのだろうか。
もしこのナーシェレが偽物だったら。
Aは本物のナーシェレを過去に数度しか見たことがなかった。
ちらりと胸元の宝石をみる。宝石本体はもちろん、その周囲の装飾も、金で出来た鎖も、月光に晒され見事な反射を見せていた。
しかし、どうしても本物かどうか判断できず、Aは渋った。先程目を瞑った時に彼が贋作と入れ替えていたらと思うと、不安だった。
けれど、Aはどうしてか、これが贋作であるとは思えなかった。なぜか、今こうして目の前に立つこの男の瞳をみると、これが本物だと信じたくなった。
「……私の時間と引き換えに、ですね?」
「ええ。勿論、貴方に手は出しませんし、勝手に触れたりもしません。側にいて頂くだけで結構ですから…」
「………」
本当に困ったものだ。もしや夢ではないだろうか。
Aは頭が痛くなりそうだったが、キッドの瞳をみて観念したように溜息をついた。
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恋 - 一気読みしました!めちゃくちゃ続きが読みたいです!待ってます! (2022年9月13日 8時) (レス) @page48 id: 08a0986ba6 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します!とても面白かったです!もし続編があるのなら、続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2022年2月10日 14時) (レス) @page48 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫@さかなねこ(プロフ) - shibuyuさん» ありがとうございます!続き早くお見せできるように更新頑張りますね(´˘`*)! (2019年7月11日 0時) (レス) id: e45d5a1191 (このIDを非表示/違反報告)
shibuyu(プロフ) - 怪盗キッド!私も大好きなので萌えます!早く続きが見たいなー!なんてっ♪ (2019年7月8日 17時) (レス) id: 8ac4695b82 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫@さかなねこ(プロフ) - くろばさん» ひゃ〜〜めちゃくちゃ嬉しいお言葉ですありがとうございますー!これからもドキドキキュンキュンしていただけるように頑張りますので楽しみにしていただければ幸いです〜! (2019年7月4日 22時) (レス) id: e45d5a1191 (このIDを非表示/違反報告)
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