白銀の狼【トラファルガー・ロー】Ⅰ (ページ37)

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ローside

俺は右手にナイフを持ち、ゴミ捨て場を歩いていた。

コラソンどこにいるんだ…。

今はほとんどの奴がここにいないからコラソンを刺すのは絶好の機会だ。

しばらく歩いていると…。

ロー「……ｯ」

いた。

コラソンはタバコをふかしながら悠々と新聞を読んでいた。

俺の親も妹も教会のみんなも死んだのにあんなバカが生きてていいわけがねぇ！

黙ってりゃいい。

誰も気にしねぇ。

俺は右手でナイフを強く握りしめた。

クズ一人行方不明になっても！

そして俺はコラソンを刺した。

俺の渾身の精一杯の力で。

コラソン「……ｯ！！」

ロー「くｯ！！」

バッファロー「うわｯ！？」

ロー「…ｯ！？」

しまった！見られた！

バッファロー「あ、あ、アイツ！ち、血の掟や、破ったぁ！串刺しの刑だすよ…！」

ロー「……ｯ！」

バッファロー「若様に…報告するだすよｯ！！」

そう言ってバッファローは走って行った。

ロー「ま、待てｯ！」

クソｯ！！

どうにかしてバッファローに口止めしねぇとｯ！！

俺は急いでバッファローの後を追った。

──────────

Aside

今日はほとんどのファミリーさん達が任務に行ってしまったからレッスンはない。

さっきまで一人で勉強したり、本を読んでたが少し飽きて、今は気分転換に散歩をしている。

そういえばローくんどこ行ったんだろう。

暫く歩いていると懐かしい匂いがした。

…ノアさんのタバコの匂い。

周りを見てみるとコラソンさんがタバコをふかしながら新聞を読んでいた。

また放り投げられたりするのが嫌で大人しく引き返そうとした時、一瞬、何かがキラリと光った。

光が見えた方を見ると……。

『ローくん…！？』

コラソンさんの後ろにナイフを持ったローくんがいた。

一瞬光って見えたのはナイフだったのか…。

というかこれ、ドフィさんにバレたらマズイんじゃ…。

私が止めようとする前にローくんはコラソンさんを刺した。

そして運悪くそれをバッファローくんに見られてしまった。

バッファローくんは叫びながら走ってどこかに行ってしまい、ローくんは慌てて後を追った。

その場に残らされた私はコラソンさんの近くに寄った。

コラソン「……ｯ、」

コラソンさんは刺された所を抑えて痛そうにしていた。

私はコラソンさんを放っておけず、包帯などを取りに行き、刺された場所の止血をして包帯を巻いた。

とりあえず応急処置はできたけど…。