白銀の狼【トラファルガー・ロー】Ⅰ (ページ36)

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『…ん、』

目を開けると見慣れた天井。

あれ、私どうなったんだっけ…。

たしかローくんと一緒にコラソンさんに窓から放り投げられて…。

…というかなんか左手に違和感が。

左側を見ると私の手を握りながらローくんが眠っていた。

『ろー、くん？』

ロー「んん……A！？目が覚めたのか！良かったぁ…」

私がそう呟くとローくんは起き上がった。

そして私が無事だと分かると安堵の表情を見せた。

『えっと、私…どうなったの？』

ロー「あの後、貧血で倒れたんだよ。……あと少し処置が遅かったらｯ…！」

ローくんは俯いて唇をかみしめた。

身体や声が震えていて、目は不安そうに揺れている。

心配かけちゃったな…。

『…ごめんね。あと、助けてくれてありがとう』

ロー「…次、またこんな事があったら絶対許さねぇからな！」

『………うん』

ロー「おい、今すげぇ間があったぞ」

『いや、だっていつ何が起きるか分からないじゃん…』

またコラソンさんに放り投げられるかもしれないし、どこかで怪我をするかもしれない。

というかコラソンさんって本当に子供嫌いなんだな…。

全く容赦なかったし…。

前までドフィさんの方が怖ったけど、今ではコラソンさんの方が怖く感じる…。

ロー「……______ってやるよ」

『え？ご、ごめん…聞き取れなかった…』

ぼんやりと考え事をしていたからローくんが言った事が聞き取れず、私はローくんに聞き返した。

ロー「…ｯ！//だ、だからｯ！お、俺が……その、…お前の事…ず、ずっと守ってやる、よ…！！//」

ローくんは帽子を深く被り、声を荒らげてそう言った。

『…(*´艸`)ﾌﾌｯ』

ロー「な、何笑ってんだよｯ！！//」

『嬉しくてさ。ローくんありがとう！( *´꒳`*)』

ロー「〜ｯ！！//…いいからお前は早く怪我を治せ！！」

『うん(*´∇｀*)』

ローくんのその優しさが嬉しくて思わず頬が緩んでしまう。

ロー「……ったく心臓に悪ぃな…」

『(´・ω・｀)？』

ロー「…なんでもねぇよ」

ロー「……あ、Aに聞きたいことがあったんだ」

『何？』

ロー「Aって…無痛症か？」

『…うん』

ロー「やっぱりか…」

ローくん…何となく気づいてたのかな…。

ロー「よし、わかった。これからは毎日Aが怪我してないか確認するからな」

『え、』

ま、毎日…？

ロー「そうは言っても流石に全部は見れねぇからベビー5に手伝ってもらうか…」

ローくん過保護すぎるよ…。