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鈴村side
「先輩ッ!大丈夫ですか!?」
床に倒れ込んだまま、ピクリとも動かない小金井先輩に慌てて駆け寄る。
リコ「小金井君!大丈夫…」
いいかけたカントクだったが、彼の顔を見るなりぎょっとしたような表情を浮かべた。
リコ「…じゃなーい!?わぁぁ、目ぇ回してる!!?」
カントクの言った通り、小金井先輩の目はぐるぐると渦を巻いており、とてもじゃないが起き上がれる状態ではなさそうだった。
カントクが慌てて抱き上げて声をかけるも、彼は「目がまわる〜」という弱々しい台詞だけ力なく呟くだけだ。
「Aちゃ…茶川君、救急箱お願い!あとタオルも数枚頂戴!」
『分かりました!』
カントクの一声に、急いで救急箱を取りに行ったりっさんは、積み上げられていたタオルの山から数枚手にして小金井先輩のもとへと駆け寄った。
『えと、大丈夫、なんですか…』
救急箱を床に置いて、タオルをカントクに差し出しながら、問いかけるりっさん。カントクは深いため息を吐き出して首を横に振った。
リコ「軽い脳震盪だと思うけど…交代しかないかも…」
火神「じゃあオレを出してくれ!…ださい!」
それを聞くよりも先に、火神が声を荒げた。出る気満々の火神ではあったが、日向先輩は呆れたように息を吐き出した。
……先輩。
火神が関さんの腕を掴んでいるのにはツッコま無いんですか←
日向「何言ってんだ。オマエは駄目だ。その元気は何のためにとっといてるか忘れたんか、だアホ!ちゃんとケリつけてくっから待っとけ!」
日向先輩の最もな答えに、一度は押し黙った火神ではあったが、やはりどうしても我慢できないようで唇を噛んで一歩前に踏み出した。
関さんの腕を掴んだままで←
火神「だからってやっぱジッとしてるなんてできねーよ!何か先輩たちの力に…」
黒子「僕もそう思います。」
火神の声を遮って聞こえてきたのは黒子の声だった。彼はチラリと火神を見上げると、無表情のままその続きを口にした。
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藍斗 - おもしろかったです! 更新頑張ってください 応援してます! (2016年9月10日 11時) (レス) id: 74bee11643 (このIDを非表示/違反報告)
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