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「その人は食べるのが好きで口いっぱいに頬張って美味しそうに食べたり、いつも俺を真っ直ぐに見てくれて嬉しそうにするんだ。面白いなと思って会ってるうちに好きになった」
優しい声で愛おしそうに話してるのが辛い
やめてよ
どうしてそんな事を今話すの？
「でも色々あって告白するチャンスがなくてさ･･･それでやっとしようとした時にアクシデントがあって逃げられて･･･俺ってついてねぇな」
ハハッと乾いた笑い声が響く
「だから言うね」
背中に回してた手をといて私の手を握り
「俺と付き合って下さい」
その言葉と同時に柔らかい感触
目の前には綺麗なクリっとした瞳に
驚いて間抜けな顔をした自分が映っていた
ものすごく長い時間に感じたけど
実際は数秒しか経ってないと思う
ゆっくりと離れて行って
「ねぇ･･･返事をくれる？」
至近距離から甘く囁かれて
『は、いぃ』
声が震えた
それにフッと笑って
「じゃあよろしくね、A」
いきなりの呼び捨てに
「フハッ！真っ赤(笑)」
『だだっ、て』
「詰まりすぎだよ(笑)」
『･･･ごめんなさい』
「え？僕の告白断っちゃうの？」
急にシュンとして捨てられた子犬のような目で見てきて
『違うよ！そのごめんなさいはごめんなさいじゃなくて』
必死にフォローしようとしてアタフタする私
「でもごめんなさいって･･･」
『ううん！違う！違うよ！』
「僕ふられない？」
『ふらない！』
「じゃあ好き？」
『好き好き！大好き！』
そう言った瞬間ニコッと笑って
「僕も大好きぃ」
ギュッとしてきた
なにこれ
(なにこれぇ！？)
お兄ちゃんの急な可愛さに悶えてると
「よし！Aから好きって聞けた」
さっきまでの甘えん坊は何処へ
さっと元に戻って
「んじゃあ帰ろっか」
アイドルスマイルで手を引いて歩いて行く
私は変わり身の早さに呆然
(えっ、今の演技？)
そう言えば前にもこんな事があったような･･･
いや、それよりも
『ねぇ、あの時の事覚えてたの？』
「うーん？まぁ･･･ね」
近くに止めてあった車の助手席のドアを開けてくれた
「どうぞ」
『ありがとう』
紳士的な姿にドキッとする
お兄ちゃんも反対側から乗って来て
「もう遅いし俺のその話はまた今度ね」
微笑みながら言われて私は(多分)真っ赤になって頷いた
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リス(プロフ) - yuua20041201さん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです (2019年4月27日 9時) (
レス) id: f3ab4dd572 (このIDを非表示/違反報告)
yuua20041201(プロフ) - 凄く面白いです！先が気になって毎日更新してるか確認してますw応援してます！頑張ってください！ (2019年4月26日 20時) (レス) id: 5d4a78adad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リス | 作成日時：2019年3月28日 12時
