▽.2 ページ3
.
倉持くんとはあまり……というか全くと言っていいほど話したことがない。だから一目惚れだと言われればそうなのかもしれない。
あれは去年の春まだ入学してそれほど日がたっていない頃だった。
＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿
＿＿＿
「さすが、私立なだけあって広い……。」
中学からはじめた吹奏楽を高校でも続けようと入学前から決めており、先ほど入部届けを提出してきたばかり。
このまま家に帰っても良かったのだがなんだか勿体ない気がしてぶらぶらと敷地内を見学をしている。
大体周り終わった時にある1箇所に目を奪われた。
大きな掛け声、ボールを打つ金属特有の音。
泥だらけのユニフォームに身を包んだ男子生徒たちが汗水垂らしてハードな練習に必死にくらいつく。
＿＿＿＿野球部
私の足は自然と止まり、観客席に座り練習風景を眺める。
野球のルールなんて打って走って点が入るなどと簡単なものぐらいしかわからない。なのになぜこんなにも見ているのか自分でも分からない。
ただただ目が離せない。
必死な彼らをずっと見ていたい、応援したい。
初めて見た彼らにそんな思いがこみ上げてきた
「ーーー危ねェ！！」
ボーッと彼ら球児たちの練習を眺めていると突然そんな声が耳に入った。
肩をビクつかせながら反射的に上を見ると、白い何がスピードをのせてこちらに向かって飛んできている。
それが野球ボールだと気づくのにそう時間はかからなかった。
「っ、！？」
「ふー、」
避けきれない！
反射的に目をつむり、来るであろう衝撃に備え体を怖ばらせるが
きたのは背中にまわる温もり。それと同時に安堵したような声。
恐る恐る目を開けると目の前には、緑色に染められた髪に鋭い目つき。
ヤンキーを匂わせる風貌の彼の左手には、グローブとその中に綺麗に収まっている飛んできたであろう野球ボール。
「危ねぇだろーが！ ちゃんと芯に当てろ！！」
「すまん、倉持！そこの女子もごめんなー」
グラウンドの中にいる打った当事者と思われる部員に、怒鳴りながら彼は取ったボールを投げる。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 86人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん(プロフ) - 松浦さん» コメントありがとうございます！最近倉持くん出せてなくてすいません笑 早く出せるように更新頑張ります！ (2018年2月25日 23時) (
レス) id: 2513547d82 (このIDを非表示/違反報告)
松浦 - お初です。倉持ｸﾝマジ天使ｯｯ(^р^)ｵﾌｩ 更新頑張って下さい！ (2018年2月25日 21時) (レス) id: 2e34684167 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ハル@雪割桜/推しとうちの子がしんどい/丹夏悠さん» コメントありがとうございます！すごく勿体無いお言葉……！全然更新できてなくて申し訳ないです。。でもそんな中でも楽しみに待ってて下さって、ほんと感謝しきれません。頑張ります！ (2018年2月23日 2時) (レス) id: 2513547d82 (このIDを非表示/違反報告)
ハル@雪割桜/推しとうちの子がしんどい/丹夏悠(プロフ) - 初コメ失礼します！倉持落ちの小説って全然ないので、更新がとても楽しみです！時間の合間を縫ってでの更新がも楽しみにしています！更新頑張ってください！応援しています！ (2018年2月22日 21時) (レス) id: 82274db2dc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りんご | 作成日時：2017年12月28日 21時
