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＊
私は今、電車に乗って都市部にある、ある場所へ向かっていた。
｢……｣
降りる駅に近づくほど、気持ちはどんどん沈んでいく。
出来る事ならこのまま止まらないで欲しい。
いっそ彼の家に戻ろうか。
いや、そんな事をしてもし彼に何かあったら……。
あの人たちが何をするか分からない。
[ドアが開きます。ご注意ください]
｢あ……着いちゃった……｣
重い足取りで、私は目的地に向かって行った。
＊
着いたのは、有名な政治家や大御所芸能人も泊まる超高級ホテル。
ロビーで、私を見つけたフロントの女性が慌てて駆け寄る。
｢小野寺A様、ペントハウスで皆様がお待ちです。ご案内致します｣
｢はい……｣
ペントハウス、つまり、ホテル1広くて高い最上階の部屋。
皆様がお待ちです……って事は遅刻したんだ…。
遠ざかって行く地上を見つめていると、あっという間に最上階に着いてしまった。
無駄に広い玄関を通り抜け、リビングの扉を女性が開ける。
｢失礼します。A様がおいでになりました｣
リビングへ入ると、お母さん、お父さん、そしてあの人たちが座っていた。
張り詰めた空気が漂っていて怖い。
｢A！一体どこで何をしていたの！？攫われたんじゃないかって心配したのよ？｣
｢早くこっちへ来なさい。お前のせいで黒田家の方々にどれだけご迷惑がかかってると…｣
お父さんの正面に座っている男性が、お父さんの言葉を制し、私に笑顔を向ける。
その目は笑っていない。
｢久しぶりだね、Aちゃん。確か、君が高校に入学したばかりの頃に会ったきりかな？｣
｢黒田さん…｣
｢…やっとお出ましか｣
その横では、黒田さんの息子の冬夜さんがこちらを睨みつけていた。
｢やめないか冬夜。…さあ、そんなところに突っ立ってないで、こっちへおいで。花嫁が不在じゃ結婚式の話は進められない｣
…やっぱり来なきゃよかった。
私が久しぶりに地元へ来た理由は、この黒田さんの息子と結婚式を挙げる為だった。
でも私は結婚したいと思っていない。何故ならこれは、双方の両親が勝手に決めたものだから。
続く (更新停止中)
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うどんのミンチ - すごく良いです‼セリフの違和感ないし､キャラも違和感なく動かせてる(?)ので続きがすごく気になります!!無理せず頑張って下さい!! (2022年8月9日 18時) (
レス) @page6 id: 5498898803 (このIDを非表示/違反報告)
くれむ(プロフ) - すずらんさん» ありがとうございます！( ´ ▽ ` )ﾉ (2020年8月28日 23時) (レス) id: 1dcc69e7f1 (このIDを非表示/違反報告)
すずらん - 大好きです！！ (2020年8月28日 19時) (レス) id: 930f05f5ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれむ | 作成日時：2020年8月20日 20時
