朝 ページ22
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翌朝
呼ばれた気がして目が覚めた。
ベッド脇でワイシャツに腕を通す神ちゃんは目をこする私を見て、やっと起きたと言って笑う。
「 もしかしてそのまま寝ちゃった！？ 」
「 服も着んで寝たら風邪引くで〜って俺が全部面倒見たんやで 」
「 それ本気？ 」
「 嘘(笑) あ、ブラ外して付けたのは俺やけど 」
「 朝から刺激が強い！ 」
ちゃんと服を着ていることを確認して神ちゃんの部屋を出る。
すると面倒なことにのんちゃんと出くわしてしまったではないか。
「 あれ…お前の部屋ここやっけ？ 」
「 何言ってるの〜私の部屋最初からここだったよ〜！ 」
「 ヘタな嘘つくなや(笑) …やるんやったらもっと声抑えろ、勉強内容全然頭に入ってこーへんかったわ 」
デコピンするとリビングへと向かっていった。
抑えてたつもりだったんだけどな、と昨夜のことを思うと恥ずかしくなったので急いで自分の部屋へ行き制服に着替えた。
いつも通り朝食を食べて寮を出る。
少し先に見える神ちゃんとしげの背中を追うように自分も同じ道を辿る。
後ろからはのんちゃんと流星さんの笑い声が響いて何があっても守られる状態だった。
学校に着いて昇降口で靴を履き替え、廊下を歩き始めると同時にのんちゃん達が合流する。
眠そうな流星さんが精一杯口を開いて何かを喋ろうとするのを防ぐようにのんちゃんに遅いと笑われた。
「 競歩の選手にでもなろうとしてるのかレベルで二人とも歩くの早いよね。私よりも準備遅いくせに 」
「 いっつも放課後準備遅いお前には言われなくないわ。流星は知らんやろけどこいつめっちゃ準備遅いねん！亀以下やでほんま 」
「 さすがに亀以下ではないやろ(笑) 俺も準備遅いから気にすることないで 」
「 今日から隣の席流星さんでいいや、行こ 」
流星さんの腕を引いて歩き始めると、のんちゃんはおいおいと言いながら足早に追いついてくる。
引きずられる流星さんはただ笑うだけ。
これが彼にとっては通常運転。
そんな風にして廊下を進み、学年が違う流星さんと途中で別れて私達は同じ教室へと入った。
リュックを置いて着席すると隣ののんちゃんが机に上半身を乗せてこちらを向いていた。
「 今日の神ちゃんいつもと違うって気付いた？ 」
「 えっ…雰囲気…？ 」
「 何やそれ(笑) 彼女やったらすぐ気付けや〜 」
続けておやすみと言うとそのまま目を閉じてしまった。
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作者名：ひよこ | 作成日時：2019年5月17日 18時
