ボーイズトーク ページ42
.望side
「 ほんまによかったんかな、流星に頼んで 」
どうしても観たい映画があると言ってしげについてきたらホラー映画やったオチ。
俺も神ちゃんもホラーは苦手やから頑なに拒否ってたんやけど、言うこと聞かん先輩は俺よりガキンチョやった。
映画を観終わった俺らはシアターを出てすぐの休憩所に腰を下ろして脱力した。
そして神ちゃんが心配そうに流星の話をしたのだった。
「 ジャンケンで決めたんやもん公平やったと思うで 」
「 でもここは俺が残ってAと留守番するべきやったわ 」
「 どうせ二人きりやからって堂々と部屋でやるんやろ 」
冗談半分で神ちゃんに問うと、本人は照れたように笑う。
この流れで俺はどんどん質問していく。
「 な、一回はしたやろ? 」
「 まあ 」
「 もしかしてもっと? 」
「 言うてまだ二回やで 」
「 一ヶ月経ってへんよな? 」
「 うん。やっぱペース早いんかな 」
「 それはどっちが誘うん?さすがにAからは言うてこやんやろ? 」
しげは前のめりになって興味津々。
「 今のところ半分やな 」
「 半分ってまさか神ちゃんとあいつの一回ずつ?あいつからも誘われたん?え? 」
「 せやで。俺はあかんって言うたのに溜まってたんやろなあ、のんちゃんに声聞かれるか思った 」
「 はーーー!そんな近くでやってたん!寮生活の怖いところはこれや! 」
神ちゃんは顔を真っ赤にして腕を組む。
「 二回とも俺らが居った時なん? 」
「 二人きりやった三日間とこの前 」
「 油断できひんやんか。いやほんまあいつ凄い。神ちゃん羨ましい 」
「 羨ましいって俺のやで(笑) 」
「 その台詞言えんのも羨ましいわ 」
「 早いもん勝ちやし 」
「 俺にもチャンスはあったのになー! 」
誇らしく高らかに笑う神ちゃん。
俺は背もたれに体を預ける。
「 今流星と二人きりやん。流星やからって油断できひんよ 」
「 さっきから言うてるやん。俺が残るべきやったって 」
「 もう帰る? 」
「 今すぐにでも帰りたいで俺は 」
「 寮で彼女が友達と待ってるもんなあ 」
「 その友達に奪われんとええけどなあ 」
茶化す俺らをジロッと睨む神ちゃんはすぐに立ち上がって、帰るでと歩き始める。
冗談やで、と言いながら後を追うしげと俺は顔を合わせて笑った。
もしかして映画の内容入ってへんのと違うかな、言うてホラーやけど。
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作者名:ひよこ | 作成日時:2019年4月26日 0時