おーくらさんと、仲直り。5 ページ42
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忠 「―――はぁっ・・・・、はぁっ・・・・」
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電話越しのヤスからの言葉が、
頭の中をリフレインする。
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"章 『Aちゃんな・・・?
おーくらに、どうしてもサプライズしたい、言うて・・・
僕に、どんな物をおーくらにプレゼントしたらええか、訊いてきてたんよ・・・』"
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―――・・・どこや・・・・
どこ行ったんや、A・・・・
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"章 『Aちゃんな?
いっつも、おーくらからプレゼントとかも貰ってばっかやったから、
たまにはおーくらに恩返ししたい、言うて・・・』"
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曲がり角を曲がって、
歩道を一直線に走る。
歩いている人の目なんて、気にするもんか。
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忠 「―――・・・A・・・?」
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しばらく走っていると、
視線の先に、Aらしき人が。
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忠 「Aっ!!Aっ!!」
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大声で名前を呼ぶと、
こっちを振り向いたA。
Aの瞳には、
うっすらと涙の膜が張っていて。
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あ 「たつっ・・・・」
忠 「Aっ!!」
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すかさずAの元へ駆けつけて、
Aをぎゅっ、と抱きしめる。
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あ 「・・・よく分かったね・・・?」
忠 「当たり前やん。
こない人ごみん中でも、俺は絶対Aを見つけ出す自信あるわ。」
あ 「何それ・・・・。
ついさっきまで、喧嘩してたくせに・・・・」
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俺の胸に顔を寄せたAが、
鼻を啜りながら、くすっ、と笑う。
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忠 「―――・・・ごめんな?A・・・
俺・・・、もう、Aの事疑ったりせんから。
・・・信じるから。」
あ 「ほんと・・・?」
忠 「おん。
―――・・・好きやで、A。」
あ 「・・・・・私も。」
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せやから―――・・・
これからも、傍におってな?A・・・。
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作者名:しょこら。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Chocolat/
作成日時:2013年2月8日 0時