48.戦闘 ページ49
竜｢乃木修一…僕はお前と出会う前からお前のことが心底嫌いだ。｣
乃木｢Aが俺の事好きだから？♡｣
俺がふざけてそう言うと、竜は顔を歪ませた。
竜｢自惚れるなよ。
どうせAのこといい駒としか見てないんだろ？自分がいい神様であるために利用してるんだろ？｣
乃木｢俺がそんな事するようなやつに見える〜？
ま、少なくともお前にはそう見えてんだろーな｣
竜｢そうにしか見えない。だから殺す。殺して僕がAを幸せにする。｣
乃木｢今のお前にはAを幸せにできねーよ｣
竜｢やってみなきゃ分からない｣
竜が手を前に出すと、どこからか溶けたゾンビのようなモノが湧いて出てきた。
ゾンビはうねり声をあげながら1歩、また1歩と俺に近付いてきている。
乃木｢…神の鉄槌ってやつをお見舞してやんねーとな｣
俺は鉄パイプを握りしめ、ゾンビの頭を目掛けて振りかぶった。
一体一体はそこまで強くなく、硬い鉄パイプだとすぐに頭が潰れてしまった。
けど問題は…
竜｢僕自身の奇襲、かな｣
乃木｢っ！！｣
横を見ると、さっきまで遠くにいた竜がナイフを構えていた。
ナイフが振られるのと同時に腰を反らしてなんとか避けたものの、攻撃は止むことなく速さを増していった。
竜｢いつまで避けてられるかなぁ？！｣
目を見開いたままナイフを突きつける様はまるで悪魔そのものだった。
って、こいつは鬼なんだったな。
竜｢…ふっ｣
竜は笑い声を漏らすと俺の腹に蹴りを入れてきた。
蹴った時の力、速さは比較的弱かったのに何故か俺は廊下の端まで吹き飛んでいた。
乃木｢…ってぇな…｣
背中にじんじんとした痛みが走る。
痛みに耐えながら前を向くと、すぐ近くに竜の顔があった。
竜｢大丈夫？｣
瞬間、ぐさっと何かが刺さる音がした。
目線を下に向けてみると、ナイフが俺の左肩を突き刺していた。
乃木｢ｯｯ〜〜！！｣
竜｢あっははは！！手応えないなぁ！！
急所外したんだから感謝しろよ｣
乃木｢っ…てめぇ…｣
力いっぱい竜を睨むと、竜は笑っていた顔を真顔に戻し、俺に告げた。
竜｢もう終わりだね｣
乃木｢い“ｯｯ…｣
竜はナイフを引き抜くと、またナイフを刺そうと大きく振りかぶった。
｢やめて｣
そう声がしたと思えば、俺の前から竜は消えていた。
顔を上げると、5m程先でナイフを振りかぶり固まっている竜が見えた。
｢神様、大丈夫？｣
ーーー
戦闘シーン、ニガテ
ーーー
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作者名：霊来 | 作成日時：2023年7月27日 4時
