41.一筋 ページ42
A｢はい？｣
乃木一筋だって思った傍から声をかけられた。
やめてよ、正門の女子に妬まれるじゃん…。
そう思いながら顔を上げると、そこには今家にいるはずの乃木がいた。
乃木｢俺が声掛けなかったら絶対素通りしてたよな？｣
乃木にそう言われ、当たり前だろと思った。
A｢友達と帰るって言ったじゃん？！
方向音痴なのによく来れたね…？｣
乃木｢おねーさん達に聞いたら快く教えてくれた♡｣
面の無駄遣いとはこのことを言うんだと思う。
いや別に無駄ではないか…？
竜｢…乃木修一さんって重いんだね
わさわざ学校まで押しかけてくるとか正直キモイよ？？｣
私の後ろにいた竜くんが顔を出してそう言った。
乃木｢ガキは黙ってよーな？｣
竜｢ガキはどっちだろう｣
何となく二人の間でばちばちと電気が走った気がする。
｢鬼灯竜じゃん…｣
｢やばー、修羅場？｣
｢Aって絶対なんか使ってるよねー
鬼灯竜といいあの赤髪イケメンといいさ｣
そんな戯言が正門から聞こえてくる。
私は小さい頃から乃木の事が好きだし、竜くんは私を心配して言ってくれてるだけなのに。
てか、みんなに会わせたくなかったから来ないで欲しかったのに！イケメンとか言われちゃってさー…そりゃ分かるけど…
とにかく今すぐにでもここを離れたい。
A｢もう帰ろ？｣
2人にそう言うと、居心地の悪そうな顔で正門を見つめていた。
乃木｢…あのs｣
竜｢ねー君たちさ｣
乃木が口を開いた瞬間、竜くんが大きな声を出してそれを制した。
A｢ちょ…竜くん…！｣
竜｢あの"事件"忘れたの？｣
竜くんがそう口を開くと、さっきまでざわついていた正門が静かになった。
竜｢なんだ、覚えてるじゃん
良かった｣
竜くんはにこっと笑って｢ほら、帰ろ？｣と言ってきた。
A｢…もうやんないって約束したよね｣
竜｢脅すくらいいいでしょ？これもAを守るためなんだよ｣
竜くんはそう言って私の頬に手を添えてきた。
乃木｢ハ〜イ無闇にAに触るの辞めようね〜？｣
竜｢汚い手で触るな｣
乃木｢はい？？？？｣
竜くん、なんでそんなに乃木に突っかかるの？
なんで、そんな守り方しか出来ないの。
なんで、あの時
あんなことしちゃったの…。
ーーー
この後急展開になります。
ーーー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：霊来 | 作成日時：2023年7月27日 4時
