40.モテ期 ページ41
外に出てからというもの、妙に女の人から声をかけられる気がする。
｢あの〜、お兄さん今暇ですか〜？｣
乃木｢ごめんね〜俺用事あるから｣
そう言って軽くあしらうと女の人は残念そうな顔で持ち場に戻っていった。
やっぱり俺ってモテんのかな〜？♡
ま、A一筋だけど
そう思いつつ何回か逆ナンを追い払ってから俺はAのいる学校に向かった。
ーーー
乃木｢ここであってんのかなー｣
名前も一致してるし合ってると思うんだけど…
乃木｢あ、ねえねえ、AAって子知ってる？｣
学校から出てきた女子高生にそう聞くと、その子は周りを確認して自分に聞いてると理解したらしく慌てた様子で答えた。
｢えっと、A先輩ならまだHR中だと思います…！｣
乃木｢先輩ってことは君2年生？｣
｢はい、！あの…A先輩の彼氏さんですか…？｣
乃木｢あー…｣
キラキラした目を向けられ、どう言おうかと悩んだ末俺が答えたのは
乃木｢まあ、そんなとこ？｣
だった。噂になったらちゃんと責任取ってやるから♡
｢凄い…！鬼灯先輩の事大変じゃなかったですか…？｣
乃木｢…ん？｣
｢だって鬼灯先輩、見るからにA先輩に依存してて…A先輩に告白した男子生徒がボコボコの状態でロッカーから見つかったって事件があったんです｣
な、なにそれ〜……こわ…え、こわ…。
今の学生ってそんなことすんの…？
｢だからみんなA先輩に告白なんてもってのほかで…
でも、彼氏さんが出来て良かったです！私塾なので失礼します！｣
乃木｢うん、ありがとね〜…｣
女の子は丁寧に頭を下げて小走りで帰って行った。
俺が思ってたよりもやべーな…鬼灯竜…
Aに直接的な危害は加えてないっぽいけど、Aが傷つくのも時間の問題だな。
顎に手を置きながら考えていると、ふと正門がざわついているのに気付いた。
目を向けてみると、特にこれといった物はなく何でざわついているのか俺には分からなかった。
けど…
｢あの人誰？！｣
｢え〜誰かの彼氏？｣
｢赤髪とかチャラ〜｣
｢でも顔良くない？かっこいいし可愛い｣
｢誰待ってるんだろ？彼女いなかったら狙おっかな〜？｣
ん〜……俺…？
俺以外に待ってる人いないし俺だよな〜…モテ期ってやつ〜？
まーA一筋だけど(2度目)
そんなことを考え正門を見つめていると、ふと見慣れた顔のやつが門を通った。
乃木｢お疲れ〜♡｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：霊来 | 作成日時：2023年7月27日 4時
