23.お揃い ページ24
乃木、少しは私のこと意識してくれたかな…？
ちょっとでも、可愛いって思ってくれたかな。
ユイ｢じゃあ行こ！｣
ロッティ｢…ああ｣
乃木｢おー…｣
私、今日は絶対乃木に女の子として見てもらう。友達じゃなくて、異性として…！
それとユイちゃんとロッティが2人になれる時間も作らないと！
ユイ｢映画まで結構あるし…どうしようかな
みんな行きたいとこある？｣
A｢私は特に…｣
乃木｢俺も〜｣
ロッティ｢あ、じゃあちょっといいか？｣
ロッティが行きたい所。
そこは有名な香水店だった。
A｢やば…入った途端から凄いいい匂いする…｣
ユイ｢ね〜！色んな匂いがあって迷うなぁ｣
ユイちゃんと喋りながら香水について話し合っていく。
ロッティにはどれかとか、乃木にはどれかとか、私たちでプレゼントし合うならどれ選ぶとか、そんな話。
ユイちゃんって、男の子として育てられたけど、女の子の心が無いわけじゃないんだよね。
ユイちゃんの誕生日過ぎちゃってるから…来年何かプレゼントしてあげたいなぁ
そんなことを考えていると、ロッティは買い物が済んだらしく私たちに声をかけてきた。
A｢あれ、乃木は？｣
私が聞くと、2人は顔を合わせた後小首を傾げた。
嘘でしょ…あの年になって迷子…？でも乃木なら有り得そう…
ユイ｢あ｣
A｢あ…？｣
声を漏らしたユイちゃんに不思議に思っていると、いきなり首に金属のような冷たさを感じた。
A｢っ……？｣
自分の首元を触ってみると、さっきまでは付けてなかったはずのネックレスがかけられていた。
もしかして…と後ろを振り返ると、笑った顔の乃木が立っていた。
乃木｢記念に、ね？｣
A｢いつの間に…｣
しかもご丁寧に赤色だし…
ロッティ｢…ユイ｣
ユイ｢ん？｣
ロッティ｢これ…｣
ユイ｢この香水…もしかして、僕のために買ってくれたの？｣
ロッティは照れくさそうに口元を手で隠して頷いた。
ユイ｢ありがとう！！毎日少しずつつけるね！｣
ロッティ｢そ、そうしてくれ…｣
乃木｢ンフフ♡じゃあ次のとこ行くか〜｣
A｢だね！｣
そうしてロッティとユイちゃんの後ろを歩いている時だった。
乃木｢ね｣
A｢なに？｣
視線を乃木に向けると、乃木は自分の服のネック部分を引っ張って首元を晒していた。
そこには、紫がかった黒色のネックレスがかけてあった。
乃木｢俺からのお揃い♡｣
きっと、その時の私の顔は耳まで赤かったと思います。
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作者名：霊来 | 作成日時：2023年7月27日 4時
