21.俺だけ？ ページ22
自分の部屋で時計を確認する。
Aが部屋に入って30分が経っている。
乃木｢そろそろ寝たかなー｣
そう、俺は今日神力を使う。
あいつが起きてると俺に負担が〜とかなんとか言って使わせてくれねーからな。
お願いだから、もっと俺の事を頼って欲しい。
1人で抱え込まずに、全部吐き出して欲しい。
って本人に言っても、きっと溜め込むんだろうなぁ。
乃木｢そろそろ行くか｣
俺はベッドから立ち上がって、Aの部屋に向かった。
これで深夜にAの部屋を訪れるのは2回目。
こんな時間に男が女の部屋を訪れるって大抵はやらしーことするためなんだろうけど、生憎俺は救うために入ってるんだよな〜
まぁ将来するかもだけど♡
って今はそんな冗談言ってる場合じゃないな。いや別に冗談じゃねーけど？
とにかく俺はAを起こさないよう静かに部屋の中に入った。
起きるなよ〜、と心の中で唱えながら、寝ているAの手を握った。
乃木｢…これで落ち着けばいーんだけど｣
正直俺自身何も変化がない。
だからちゃんと霊共を追い払えてるのかも分からない。
A｢……のぎ…？｣
ビクッと反射で肩が上がる。
やばい。頼むから起きないで〜…。
A｢……ふふ、あったかい…｣
Aはそう呟いてまた眠った。
乃木｢………はぁ〜〜…｣
安堵と理性と可愛いが俺の頭を駆け巡っている。
俺だけかな。
土曜日、ダブルデートじゃんって騒いでんの。
ロッティとユイちゃんが2人になるってことは、必然的に俺らもそうなるんだよ？分かってんのかなー。
まぁ、どっちにしろ土曜日…ぜってー意識させてやるから。
俺はAの寝顔を見ながらそう意気込んだ。
ーーー
A｢おはよー！！｣
ユイ｢おはよう！夢、どうだった？｣
A｢まっったく見なかった！乃木なにした？！｣
乃木｢お祈り♡｣
A｢えー絶対嘘じゃん？
でも、ありがと！｣
あーそれそれ。俺その笑顔めっちゃ好きだなー…
ロッティ｢そういえば、明日時間どうするんだ？
映画は14:00からだし…｣
A｢あ、それなんだけどさ！私たち行くとこあるから待ち合わせしない？｣
乃木｢それ俺らもついてっちゃだめー？｣
ユイ｢だ、だめ！ロッティと乃木さんは待ってて！｣
ロッティ｢ユイが言うなら…｣
ロッティまじでユイちゃんに甘いな。
ユイ｢じゃあ明日は…｣
俺らは待ち合わせ場所を決めて、各々明日に対する気持ちを胸にその日を過ごした。
ーーー
土曜日
ーーー
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作者名：霊来 | 作成日時：2023年7月27日 4時
