作戦 ページ18
「で、作戦はこれで大丈夫なんだ?」
そうやってにこりと笑い首をかしげるとごほごほという咳の後に肯定の言葉が聞こえる。
今は人虎捕獲作戦の打ち合わせ中、といっても樋口ちゃんが大体説明をしてくれて僕とやつがれくんは聞いてるだけ、って感じなんだけど、
「それでもさー、問題が生じない?例えば人虎がまぁ、任務について樋口ちゃんの誘導先にまで行ったとしよう」
そう言ってぴっと人差し指を立て勿体ぶるように話す。横から少し苛立っているのか殺気が出て来たが気にしない。本当やつがれくんは僕が嫌いだねー、僕もやつがれくんのこと好きではないけど、
「でも彼は確か新人のはず、そこに他の人もつけるのは当たり前のことだと考えれるよね?」
そういうと樋口ちゃんはだからなんなのだというような顔で頷く、まぁまぁ、言いたいことはここからだから気にしないで行こう
「そこにつく人物が分からないままで作戦が建てられるのかな?例えばとても強い人がついたら?そう思うとかなり手強くなるよ。生憎僕はこの作戦で戦闘になるようにはしたくない。」
そう言えば樋口ちゃんは合点が行ったのか確かに、という顔をしてならどうしましょうかとこちらに問う。いや、僕に聞かれても困るんですけど…と思うもバレると面倒なので少し笑って済ましておく。
するとさっきまで黙っていた彼が不意に口を開いた。
「別に問題はありません。僕の敵となるような人物はいないと考える故、それに相手に不意打ちを食らわす、というような作戦ですので相手が優勢になることはほぼないかと」
ゆらりとやつがれくんのコートが揺れまた咳を一つこぼしながら言った彼の目は狂気に満ちていた。真っ黒な闇の深い目で見つめられるとここはあまり強く言えない。
「へー、なるほどね、そうなるとまぁいいか…ならこの作戦で!樋口ちゃん、頑張ってねー、」
ひらりと手を振り爽快にその場を立ち去る。この作戦はまぁやつがれくんなら成立するだろう。でも相手は武装探偵社の社員、何があるのか分からないしそれに、人虎はきっと___________
「いつか、僕も食い散らかされるかもね」
あの、気弱な少年に。人虎捕獲作戦まであと、一日
_________________________________
更新遅れてますふぉぉ、すいませ、、
next クラマ
24人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちしゃ肉 - 読んでて楽しいです!続きまってます! (2017年3月27日 21時) (レス) id: bacc85789b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ