“ My Cinderella girl 2 ” (ページ38)

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Episode88 ページ38

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やっと家に着いた。
溢れる涙を拭いながらエレベーターに乗り込んだ。

そういえば紫音のケーキを落として泣いてた時、エレベーターの扉が開いたら偶然廉が居たな。
廉の顔を見た瞬間涙が止まんなかったな。
泣いてる私を励まして、その後ケーキまで…。

思い出したくもないのに思い出しちゃう。

廉に会いたい。
廉にあんなこと言われたのにやっぱり会いたい。
好きで好きで堪らなくて苦しい。

エレベーターが開いた。
もしかしたら扉の先には廉が居るかも。
そう淡い期待をしていた自分がバカみたい。

｢……。｣

リナちゃんだった。
勝ち誇った顔で黙って私を見つめるリナちゃん。
すれ違う私達にあの日のように挨拶すら無い。

…そっか。
リナちゃんとクリスマス過ごしたんだ。
私と過ごさないって分かってすぐ連絡したの？
私の代わりなんてやっぱり沢山いるじゃん。

ついさっきまで廉のこと考えてほんとバカだな。
私には廉しか居ないのに、廉にとって私は？
考えれば考えるほど涙が止まらなかった。

家に入ると普段と変わらない光景で。
キッチンを見ても、リビングのソファを見ても、全部に廉の記憶が残っていた。

初めて一緒に食べた梨。
ロサンゼルスから帰ってくる廉のための肉じゃが。
他にも色んな思い出が沢山詰まったこの家。

｢えっ…枯れてる…。｣

廉にあげるつもりだった小さなサボテン。
昨日までは元気だったのにすっかり姿を変えていた。

私はついに耐えきれなくて泣き崩れた。
泣いたって何も変わらないのに。

観葉植物は人間の気持ちと関わりがある。
どこかでそう聞いたことがあった。

まるで全ての終わりを表している様だった。

私は耐えきれなくて家を飛び出した。

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