Episode74 ページ24
・
今日も帰り道に西園寺さんが話しかけてきた。
趣味の話や、海外生活の話、、。
なんかほんとに育ちの違いを実感しちゃう。
多分実家もお金持ちで大切に育てられたんだろうな。
｢クリスマス…空いてる？｣
｢まだ空いてます…。でももしも好きな人が誘ってくれたらって考えちゃうんです。ごめんなさい。｣
嘘つくのは悪いから正直に答えた。
まだ廉に誘われてもないのにね。(笑)
｢素直すぎるよ。参ったなあ。(笑)｣
｢ごめんなさい…。｣
｢当日まで誘われなかったら僕を呼んでね。｣
｢は、はい。｣
｢じゃあ、ここで。｣
西園寺さんは後ろ姿もかっこいい。
女の子ならみんな好きになっちゃうと思う。
でも私は廉に会いたいなあって。
そう思っていたら後ろから走る音が聞こえた。
え、怖いんだけど。
｢おいまってって。｣
｢えっ、廉？｣
大きく肩で息をする廉の姿に驚いた。
走って追いかけてきてくれたの？
｢よお。見かけたから追いかけてみた。｣
｢え、帰り？｣
｢帰りってゆーか、まあそんな感じ。帰ろや。｣
頭の整理が出来ないけど廉と歩き出す。
不思議だよね。西園寺さんと歩いてた時はどこか緊張して落ち着かなかった。
廉が隣にいて歩いていると落ち着いちゃうんだもん。
｢そういえばさー、クリスマス空いてる？｣
｢…空いてるよ。｣
声が震えているのが自分でも分かる。
｢まじ？イルミネーション行こや。｣
｢大丈夫なの？目立たない？｣
｢夜やしみんなイルミネーション見るやろ。大丈夫。｣
｢なんか夢見たい。｣
思わず本心が溢れた。
だってほんとに夢見たいだもん。
｢あとさ、27日。誕生日やろ？｣
｢知ってくれてたの？？｣
｢まあな。誕生日祝ったるわ俺が。(笑)｣
｢なんでそんな上からなの！(笑)｣
嬉しいのになんか照れ隠ししちゃう。
嬉しすぎて今にも本当は泣きそうだもん。
神様。
ずっとこの幸せ続きますか？
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 136人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「永瀬廉」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くらげちゃん | 作成日時：2021年9月26日 8時
